新卒採用フローを決めるポイント!
新卒採用のフローを決めるポイントは、新卒の就活スケジュールと自社のスケジュールを上手く嚙み合わせることです。
新卒のスケジュールを優先しすぎれば企業の負担は大きくなりますし、反対に企業のスケジュールを優先してしまえば求める人材と出会う確率が低くなってしまいます。これでは、理想的な採用活動とは言えないですよね。
就活ルールの廃止が発表された今、自社独自の採用フローを確立しようと動く企業も増えています。新卒の動きも見極めつつ、無理のない採用活動を行える体制を整えておきましょう。
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新卒採用フローの決め方:新卒の就活スケジュール
まずは、現行の就活ルールに則った新卒のスケジュールを見てみましょう。4年制の大学生であれば動き出しは3年の3月から、修士の大学院生であれば1年の3月からが一般的です。
- ・3月:【3/1】広報解禁、エントリー開始
- ・4月:エントリーシート(ES)作成・提出、個別企業説明会参加
- ・5月:ES作成・提出、個別企業説明会参加
- ・6月:【3/1】選考活動解禁、ES提出・筆記試験・適正検査の受検
- ・7月:採用選考活動、順次内定
- ・8月:採用選考活動、順次内定
- ・9月:採用選考活動、順次内定
- ・10月:内定解禁、内定式参加
- ・11月:内定者研修、採用選考活動(追加募集)、順次内定
- ・12月:内定者研修、採用選考活動(追加募集)、順次内定
- ・1月:内定者研修、採用選考活動(追加募集)、順次内定
- ・2月:内定者研修、採用選考活動(追加募集)、順次内定
- ・3月:卒業式
- ・4月:新卒入社、新卒研修、社内フォローアップ
基本的には、入社の前年10月までに内定がもらえるように動く学生が多いでしょう。ただし、上記はあくまで就活ルールに則った学生の動き。経団連に加盟していない企業の就活はこれ以前に動く場合もありますので、注意してくださいね。
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新卒採用フローの決め方:企業が準備すること
現行の就活ルールでは、卒業する前年の3月から学生が動き出すことをご紹介しました。つまり、3月までに企業は下記のような準備を整えておかなければなりません。
<卒業の前年3月までの準備>
- ・採用計画の立案
- →採用人数/配置部署/募集要項など
- ・求める人物像の設定
- ・採用スケジュールの作成
- ・採用フローの決定
- ・採用フローに関わる社員の選定
- ・採用フローに関わる社員へのスケジュール広報
- ・採用活動を行う社員の強化
- ・大学に公表する情報の準備
- ・インターンシップの実施
- ・企業サイト内の採用ページの準備
- ・就活サイトの選定/掲載準備
- ・会社説明会の準備(配布物/会場など)
また採用活動がスタートすれば、下記のことも同時並行的に行わなければならなくなります。
<3月移行に採用活動と同時に行うこと>
- ・SNSでの情報発信
- ・追加募集
- ・内定者フォロー
採用活動は、始まってからが本番。3月以降に慌てて準備をしなければならない状況を避けるためにも、動き方を先立って考えておくのがおすすめです。
基本の新卒採用フロー:標準フロー
採用人数や配置部署などの採用計画がある程度固まり始めたら、採用フローを検討します。
新卒の採用フローは大きく6つに分けられますが、最も一般的なのは下記の採用フローでしょう。この標準フローをベースに検討すれば、自社の新卒採用フローもスムーズに決められるはずですよ。
- [1] プレエントリー
- [2] 会社説明会(企業説明会)
- [3] 本エントリー
- [4] 書類選考
- [5] 筆記試験・適性検査
- [6] 面接試験(一次・二次・最終面接など複数回)
- [7] 内定
先に採用フローを決めたいと思う採用担当者もいるかもしれませんが、筆記試験・適性検査の有無や、面接試験の回数は応募者の数や採用したい新卒の属性によって変わります。
最適なフローではなかったと気付いてからでは取返しがつきませんので、採用フローの決定は採用計画がある程度具体的になってから行いましょう。
その他の新卒採用フロー例
新卒採用のフローは、標準フローから派生したものがたくさんあります。標準フロー以外の5つの採用フローをご紹介しますので、自社に合うフローを見つけるヒントにしてみてください。
説明会・選考試験一体型フロー
- [1] プレエントリー
- [2] 本エントリー
- [3] 会社説明会(企業説明会)+筆記試験・適性検査
- [4] 書類選考を含めた選考
- [5] 面接試験(一次・二次・最終面接など複数回)
- [6] 内定
まずご紹介するのは、企業説明会と一次選考が一体になっている新卒採用フローです。
企業説明会と同タイミングで選考を行うことで、学生・採用担当者、双方の負担を軽減できます。学生は足を運ぶ機会が少なくなるため、遠方からの応募者増にも期待が持てるでしょう。
企業によっては、[3]の「会社説明会+選考」よりも前に書類選考を行い、先に応募者の絞り込みを行う場合もあるようです。
筆記試験・面接試験一体型フロー
- [1] プレエントリー
- [2] 会社説明会(企業説明会)
- [3] 本エントリー
- [4] 書類選考
- [5] 筆記試験・適性検査+一次面接
- [6] 面接試験(二次・最終面接など)
- [7] 内定
試験と面接を同日に行うのが、筆記試験・面接試験一体型フローです。説明会・選考試験一体型フローと同様、学生と採用担当者の負担を減らすことができます。
ただし、試験の開始時間は全応募者同じにできても、面接の開始時間まで同じにすることはできません。面接開始時間が遅い学生は、丸1日拘束されてしまうことが容易に想像できますので、応募者の分散や待ち時間の使い方を配慮する必要があるでしょう。
試験先行型フロー
- [1] エントリー
- [2] 書類選考+筆記試験・適性検査
- [3] 会社説明会(企業説明会)
- [4] 面接試験(一次・二次・最終面接など複数回)
- [5] 内定
少数精鋭の応募者のみ次のステップに進んでもらうという、試験先行型のフローもあります。企業の負担が最も少ないこの採用フローは、人気の大手企業を中心に採用されています。
しかし、フローの伝え方によっては学生から「お高くとまっている企業」と捉えられかねません。学生に提示する際には、「会社説明会より前に試験がある」と隠さずに伝えるのが、誠実な対応と言えるでしょう。
インターンシップ型フロー
- [1] エントリー
- [2] 書類選考
- [3] 会社説明会(企業説明会)+筆記試験・適性検査
- [4] インターンシップ
- [5] 面接試験
- [6] 内定
「説明会・選考試験一体型フロー」のように、インターンシップ前にあらかじめ応募者を絞り込むという、インターンシップ型の新卒採用フローもあります。
選考フローを提示した段階で、学生に「採用を見越したインターンシップ」と気付いてもらうことができるため、より本気度の高い学生が集まることでしょう。
インターンシップの期間は1日だけの就業体験のようなものから、内々定のように実際に現場で数カ月働いてもらうものまでさまざまです。
リクルーター型フロー
- [1] リクルーター面談
- [2] 企業説明会
- [3] リクルーター面談(複数回)
- [4] 最終面接
- [5] 内定
応募者と企業の距離が近い採用手法は、新卒採用でも徐々に増えています。リクルーター型フローはそのひとつと言えるでしょう。
リクルーター型フローは、近年流行している「リファラル採用」に近い採用フローです。現社員が出身大学の後輩に声をかけたり、交流のある学生に声をかけることから採用活動がスタートし、複数回の面談を経て内定、という流れが一般的です。
ひと昔前で言うところの、縁故採用(コネ入社)に近い採用フローですね。声がかかる学生は現社員のお墨付きですので、企業の求める人物像に近い新卒の採用にも期待が持てます。
リファラル採用やその他のトレンドの採用手法について知りたい方は、下記記事もぜひご覧ください。
リファラル採用とは?リファラル採用を制度化するためには何が必要?
新卒採用フローは求める人材と企業の動きに合わせよう
新卒採用フローは王道である「標準フロー」をはじめ、試験先行型やインターンシップ型など多岐に渡ります。まずは就活ルールとあわせて、現行の新卒採用フローを押さえておきましょう。
ただし、求める人物像や繁忙期は企業によって千差万別です。既存の新卒採用フローに縛られすぎる必要はありませんので、良い部分を参考にしつつ、自社に最適なフローを模索してみてはいかがでしょうか。
採用活動なら、当サイト「おもてなしHR」のキャリアアドバイザーもお力になれます。新卒採用フローに人材会社からの紹介を取り入れたいというホテル・旅館があれば、ぜひ気軽にご相談くださいね。