外国人の採用には課題が多い?違って当然!違いから気付く新しい発見に目を向けよう

人手不足の解消のために、外国人を採用する。確かに有効ではありそうだけど、課題ばかりなのでは?と感じることもあるでしょう。言葉や文化、習慣が違うことで発生する課題があるのは事実です。日本人同士であれば起こり得ないトラブルもあるかもしれません。外国人の採用の始まりは、違いを理解することから。課題によって新しい発見につながるかもしれません。違いが分かれば怖くない、外国人の採用についてご紹介します。

変化する外国人採用市場

iStock/howtogoto

日本国内の深刻な人口減少を背景に、人手不足は加速する一方です。労働人口の減少は、経済に大きな打撃を与えます。IT化やAIの導入があっても、人の手がいらなくなるということがありません。介護職や医療のよう職種がそうですね。

そんな人手不足を解消する策として、外国人労働者を採用するという動きがあります。2019年4月には「特定技能」の在留資格が新設されました。これは、人材の確保が困難な状況であるとされる14種の分野について、専門性や技能を持った外国人を即戦力として受け入れていくというものです。

また、将来のグローバル化を意識したうえで、足がかりとして若くて優秀な外国人を採用することを考えている企業もあります。外国人を採用することで、多様性のある労働環境がつくられた、販路や人脈が拡大した、という効果もあります。宿泊業界や旅行業界の場合は、多言語対応や文化や宗教の違いを意識したサービスなど、外国人労働者が重宝される場面が多くあります。

外国人採用市場は、人手不足の解消、グローバル化の促進、そのどちらにも効果があるとされています。今後も需要は高まるでしょう。多様性への理解を促進することが、国内企業の在り方にも大きな影響を与えそうです。

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外国人採用の課題

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外国人を採用する場合、特殊な手続きが発生することがあります。複雑な事務手続きに加え、言葉や文化の違いによるスムーズなやりとりが困難なこともあります。外国人採用に関する課題について考えてみましょう。

採用前の課題

日本人の採用であれば、履歴書・職務経歴書があれば基本的には十分です。外国人の場合は、就労ビザの取得が必要です。取得の可否に関わる学歴や職歴を面接前に確認すること、さらに、面接時点で在留資格があるかどうかの確認は必須です。

採用したいと思える人材であっても、必要な書類や資格が確認出来なければ雇用できません。

採用決定後には、就労ビザや在留資格認定証明書の申請も必要です。審査には数カ月を要する場合もあるので、採用面接から入社までのスケジュール管理も、外国人を採用する際には注意が必要です。外国人を採用する場合には、手続きが煩雑になります。そういった人事担当者の負担が、課題になることもあります。なかなか手が出にくい原因にもなるでしょう。

採用後の課題

採用後にこそ、課題に頭を悩ませることが多いかもしれません。言葉が違うことによって、正しく伝わらない、誤解が生じる。これは容易に想像ができる問題です。文化についても、同様ですね。特に時間感覚は、違いが顕著に表れる部分です。日本は時間に対してシビアな国ですが、時間を守ることの優先順位が低い国もあります。

また、「出来高制」の給与制度が一般的である国の人にとっては、日本の給与制度が「年功序列制」であることに違和感を覚えることもあるようです。

こういった違いがあることを理解し、違いを受け入れてもらうための仕組み作りも進めなければなりません。

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外国人採用の課題を解決するためには

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課題の解決に第一に必要なのは、多様性への理解です。それは、採用時に限った話ではありません。社内全内で理解への取り組みを進めていく必要があります。環境の整備、コミュニケーション方法についてご紹介します。

労働条件・環境の整備

時折ニュースでも取り上げられることがある、外国人労働者の労働環境。残念ながら、外国人労働者を、安価に雇用できる「労働力」と考える企業もあるようです。

こういった誤った認識により、受け入れ態勢が不十分である場合も少なくありません。見知らぬ土地で働き、生活をするのですから、外国人労働者が感じるストレスへの理解は必要です。外国人労働者も人材であり、人財です。安易な考えで雇用するのは、間違っています。

給与水準、労働条件など、日本人と同水準で雇用すべきですし、長く働く事ができる社内環境についても考える必要がありますね。

適切なコミュニケーション

日本人同士であれば、適度に会話をしながら理解を深めることもできますが、言葉に不安がある場合は億劫に感じることもあるものです。

外国人労働者にも、不安や不満は当然あります。それらの解消のためにも、積極的なコミュニケーションは必要です。例え日本語が話せる外国人であっても、ビジネスとなれば理解が及ばないこともありますし、日本語にありがちな言い回しが分からないこともあるでしょう。翻訳アプリなどのツールも活用しながら、定期的なコミュニケーションを計ることで相互理解を進めましょう。

受け入れる側の一生懸命な姿勢を示せば、外国人労働者は安心感を覚え、信頼にもつながるはずです。

課題を知れば怖くない!メリットも多い外国人の採用

iStock/metamorworks2

言葉や文化の違いは、時として障壁です。それによって仕事が思うように進まないということも、あり得る話です。グローバル化なんて聞こえが良いばかりで、大変なことが多いだろうと感じる人がもいるかもしれません。

言葉や文化の違いへの理解は、外国人の採用を促進するにあたり、入口とも言える部分です

。言葉や文化、習慣や宗教。時には理解が追い付かないこともあるかもしれません。重要なのは、それがお互いさまであると知ることではないでしょうか。違って当然、戸惑いを感じて当然。気持ちを緩やかにすることも大切です。

新しい視点や価値観があるということにも目を向けてみると、外国人を採用するメリットの多さにも気付けるはずです。テクノロジーの進歩により、世界との距離は縮まる一方です。違いを理解し、受け入れ、柔軟に対応していくことも、スキルのひとつ。今後は誰もが持ち合わせる必要があるのではないでしょうか。

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