初めて面接官をやることになったら?
面接官として、初めて行う面接は緊張・戸惑いがあって当然です。
ですが、企業の代表者として求職者に会う立場なので、しっかり対応したいところですよね。初めて面接官という立場になる際の注意事項や、初めての面接で聞いておきたい質問について解説します。
資料請求のお申し込みを受け付けました
資料請求をお申し込みいただきありがとうございました。
入力いただいたアドレスにメールをお送りいたしましたので、ご確認ください。
万が一メールが届かない場合は、info@omotenashi.workまでお問い合わせいただきますようお願いいたします。
面接官が初めてならしておきたい事前準備
採用面接をスムーズに進めるためには、事前の準備が大切です。面接当日までに済ませておきたい準備を見ていきましょう。
必要とする人物像を把握する
まずは、自社が必要としている人物像を正確に把握することが必要です。一般的に優秀とされる人ではなく、自社が今、必要としている人かどうかを見極め掛ければ、雇用のミスマッチが起こります。面接時に評価シートを使用するのであれば、ひとつひとつの評価項目の意味合いを理解することも重要です。
面接のロールプレイングを行う
面接の練習が必要なのは、求職者だけではありません。初めての面接官も、ぶっつけ本番では失敗する可能性が高いです。面接の進め方や、質問内容などが決まったら社内で面接のロールプレイングを行ってください。
求職者役は、先輩面接官や人事担当者など、面接官を勤めた経験のある人が適切です。ロールプレイング→フィードバックを受ける→フィードバックをふまえてロールプレイング、というサイクルを繰り返せば、徐々に面接の質が向上するでしょう。
応募書類を読み込む
面接当日までに、履歴書・職務経歴書といった応募書類をよく読み込んでおくことは、最低限のマナーです。うっかり応募書類に書いてあることや、応募者の経歴などにまるで関係のない質問をしてしうと「この面接官は応募書類も読んでいないのか?」と思われてしまいます。
また、応募書類を読めば、ある程度応募者の人物像が見えてくるはずです。どのような人物なのか想定できれば、初めて面接官として仕事をする緊張感が、多少は和らぐのではないでしょうか。応募書類をしっかりと読み込むことは、面接官の心の準備としても必要なのです。
ホテル&旅館業界の就職・転職についての記事
面接官を初めてやる人が気を付けたいこと
事前準備を整え、いざ本番となったらどんなことに気を付ければ良いのでしょうか。絶対に押さえておきたい基本を解説します。
求職者に敬意を持つ
初心者の面接官でも、ベテランの面接官でも忘れてはいけないのは、求職者に敬意を持つことです。採用面接は、求職者から就職先として適切か否かを選ばれる場面でもあります。礼儀に欠ける対応をしては、「ぜひこの人を採用したい!」と思っても内定を辞退されてしまうでしょう。
自社に興味を持ってくれたこと、面接に来てくれたことへの感謝の気持ちを持って接すれば、少なくとも失礼な面接にはならないはずです。また、求職者が年下でも敬語を使うことを徹底するよう、心がけてくださいね。
自信のない態度に注意
初めての仕事を行う時は、誰でも緊張し、不安になりますよね。しかし、面接官は不安や緊張を求職者に悟られてはいけません。企業の代表者が、自信のない態度を見せれば求職者は「この会社、大丈夫なの?」と不信感を抱きます。
特に気を付けたいのは、逆質問で分からないことを聞かれた時です。分からないことを聞かれたら、確認して後日メールで回答するなどの対応を取ると良いでしょう。焦ってごまかしたりすると「質問にちゃんと答えてくれない企業」と見なされ、入社の意欲を削ぐことになりかねません。
落とすための面接にしない
日本の企業の面接は減点方式で、落とすための理由を探すスタイルになりがちだと言われています。しかし、求職者の欠点ばかりにフォーカスしていては、本当に優秀な人材を見逃してしまいますよね。
面接官として心がけて欲しいのは、落とすためではなく、採用するための面接を行うということです。部下だったらどんな働きをしてくれそうか、どの部署への配属が適切かといったイメージを膨らませながら、長所を見るようにしてくださいね。
求職者の話を最後まできちんと聞く
面接官としてのスキルの高さを決定づけるのは、求職者の話を聞く力ではないでしょうか。話を聞いていないように見える態度や、実際に話を聞いていないのは、面接官として不合格です。
面接官をやるのが初めての場合、緊張して上の空になってしまったり、次に質問する内容のことで頭がいっぱいになったりしがちですよね。しかし、求職者は面接官が初心者であることなど、知る由もありません。ただ「話をろくに聞いてくれない面接官だ」と思われてしまうだけなのです。そう思われないためには、求職者が話しているターンではとにかく、話を聞くことに集中しましょう。メモを取り、相づちを打ったり共感を示すと、求職者も話しやすくなるはずです。
タブーの質問はしない!
面接では、聞いてはいけないタブーとされる質問があります。尊敬する人物や愛読書といった、本来自由であるべき思想に関わらること・親の職業、出身地などのの本人の責任では無いことが、それにあたります。思想や出身地などを理由に、採用の可否を判定するのは就職差別であり、あってはならないことです。
また、セクハラ・パワハラと捉えられる危険性のある質問も、もちろんタブーです。面接官がしてはいけない質問については、以下の記事で詳細を解説しています。ぜひ、目を通してくださいね。
面接官のNGワードとは?面接官が言ってはいけないNGワードを紹介
初めての面接官がしておきたい質問は?
初めて面接官を勤める面接では、無理せずスタンダードな質問を投げかけるのが良いでしょう。押さえておきたいポイントは、質問の意図が求職者に伝わることと、回答が「YES/NO」だけで終わらない、オープン型の質問をすることです。それをふまえて、具体的な質問の例を見ていきましょう。
「本日はどうやって来られましたか?」
まずは、凍り付いた空気を壊すアイスブレイクの質問です。質問の内容は「この部屋は暑くないですか?/寒くないですか?」など、別のものでもOK。
採用可否の判断に無関係な質問から始めることで、求職者と自分の緊張をほぐすのです。アイスブレイクについての詳細は、以下の記事をご参照ください。
「弊社に入社したらどんな仕事をしたいですか」
「弊社に入社したらどんな仕事をしたいですか」という聞き方をすることで、志望動機と、どんなイメージを持っているのかを把握することができます。
志望動機は、採用可否の判断に非常に重要な質問ですよね。志望動機に具体性があり、その企業ならではの魅力を感じている応募者は志望度が高いと言えるでしょう。
また、企業に対してどんなイメージを持っているかも大切です。抱いているイメージが現実とかけ離れていると、入社後にギャップを感じて早期退職になりやすいためです。雇用のミスマッチを防ぐのは、面接官の重要任務。企業のためにも求職者のためにもぜひ、この質問をしてくださいね。
「転職を考えた理由をお聞かせください」
これまでの仕事を辞めて、転職に至った経緯もぜひ聞いておきましょう。ネガティブな理由での転職であれば、内定を出しても似たり寄ったりな理由ですぐに辞められてしまうかもしれまん。
ただし、威圧的な聞き方にならないように注意が必要です。初めての面接官の仕事ということで緊張していると、顔がこわばったり、声が冷たく聞こえがちで「圧迫面接?」と思われる危険性があります。
転職理由など、一般的に話しにくいことを聞くときは、特に柔らかい表情・口調を心がけてくださいね。共感を示しながら聞くことがポイントです。
「あなたは周りからどのような人物だと思われていますか?」
企業で働くということは、ただ与えられた仕事をこなしていれば良いとうものではありませんよね。職場の仲間や取引先、お客様など全ての関係者と円満な対人関係を築けるコミュニケーション能力が必要です。
「あなたは周りからどのような人物だと思われていますか?」という質問は
- 自分を客観視できるか
- 他者の気持ちを考えられるか
- これまでどんな人間関係の中に居たのか
といった、コミュニケーション能力を測るために役立つ情報を引き出すことができます。
また、「私は人からこう思われています」と説明するには、裏付けが必要ですよね。具体的なエピソードを交えるなど、説得力のある話を組み立てられる人物かどうかも見極められる質問です。
ホテルや旅館など、コミュニケーション能力が特に重要な業界の面接であれば、ぜひこの質問を試してみてください。
「弊社に対して何か質問はありませんか?」
面接の最後には必ず、逆質問を投げかけましょう。面接官が一方的に質問して終わるのでは礼儀に欠けますよね。また、面接終了後は、企業が採用可否を検討するのと同じように、求職者も入社するかどうかを検討します。
面接を受けた時点で、求職者が疑問に思っていることをクリアにすることはとても重要です。疑問を抱えたままでは「あのことが不安だからやめておこうかな」「聞きたいことがあったけど面接官が質問させてくれなかった」となり、内定を出しても辞退されるリスクが高まるためです。
また、逆質問は、求職者にとっては「最後の自己PR」のチャンスです。そこまでの受け答えで多少失敗があっても、鋭い質問で内定を勝ち取る求職者も居ます。面接は本来、採用するためのものでしたよね。ぜひ、求職者に最後のチャンスをあげてください。
初めての面接官の仕事は無理のない質問と礼儀正しい態度で臨もう
面接官の仕事は、採用の可否を判断するだけではありません。企業の魅力を求職差にアピールし、入社の意欲を高めることも、とても大切な仕事です。そのためにはまず、礼儀正しい態度で面接に臨むことが第一ですね。
求職者の真意や能力を、最初から見抜ける面接官は居ません。初めての面接は、気を引き締めて無理のない質問をすることを心がければ大丈夫です。良い採用ができるように、頑張ってくださいね。
採用活動で悩むことがあれば、採用支援サービスを活用するのも良いでしょう。おもてなしHRでは、ホテルや旅館などの宿泊業に特化した採用支援サービスを提供しています。専任アドバイザーが、適切な人材の紹介や、面接のセッティングなどを丁寧にサポートしますので、ぜひご活用ください。