ホテルの廃業や閉館の原因・回避策とは

2020年5月現在、ホテルの廃業・閉館が相次いで起こっています。兼ねてから景気に左右されやすく、どちらかと言えば不安定な業界ではありましたが、ここ最近は非常に深刻な事態になっています。ホテルが廃業・閉館せざるを得ない原因とはどんなことでしょうか。また、厳しい状況で廃業せずに生き残るには、何が必要なのでしょうか。

目次

    ホテルが廃業・閉館になる原因とは?

    老朽化

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    現在、廃業・閉館するホテルが急激に増えています。ある企業の調査によると、2020年4月に廃業したホテル・旅館の件数は758件で、前年比+16.4%という結果でした。ホテルが廃業・閉館に追い込まれる理由として、下記のような原因があげられます。

    競争の激化

    東京や大阪などの都市部を中心に、2015年頃からホテルの建設ラッシュが巻き起こりました。インバウンド政策による訪日客の増加や、東京オリンピック特需を見込んでの新規オープン・事業拡大のニュースを、毎日のように耳にしましたよね。

     

    業界全体としては景気の良い話ですが、それだけライバルが増えたということです。価格やサービスの競争が激化し、お客様の取り合いに勝てないホテルは廃業・閉館の道を辿ることとなりました。

    人手不足による廃業・閉館

    サービス業は全体として非正規雇用が多く、同じ職場で何年も働く人はあまり多くないと言われています。ホテル業界はそれに加えて正社員の離職率も高く、人員が定着しにくい傾向にあります。

     

    求人を出しても応募者が集まらず、既存の従業員も居なくなってやむなく廃業・閉館というケースも少なくありません。

    後継者が居ないことによる廃業・閉館

    ホテル経営を末永く続けていくには、後継者へのバトンタッチが必要です。しかし、経営不振で引き継いでくれる人が見つからない、家族経営で跡継ぎが居ないなどの理由でバトンタッチができず、廃業・閉館の道を選ぶホテルもあります。

     

    また、完全なる廃業や閉館では無いものの、事業を他社に売り渡すホテルも増加しています。

    建物・設備老朽化による廃業・閉館

    ホテルの運営には安全な建物や設備が必要不可欠です。

     

    老朽化すれば当然、建て替えや補修が必要ですが、それには費用が掛かります。費用の工面が困難なことによる廃業・閉館もあれば、経営状況によって老朽化をきっかけに、廃業・閉館の判断が下されることもあります。

    時代に合わない経営による廃業・閉館

    長い歴史を持つホテルや旅館は、時代の流れを汲み取れず廃業・閉館に至ることがあります。

     

    江戸時代から150年続いたある旅館では、伝統にこだわり続けた結果、残念ながら廃業の道を辿りました。現代の宿泊業界では業務効率化が当たり前になっています。しかしその旅館では仲居さんが何度も客室に顔を出して御用を聞くという、昔ながらの高級旅館のサービスが自慢でした。

     

    素晴らしいおもてなしですが、プライバシーを重視する現代のお客様にとって、必ずしも嬉しいとは限りませんよね。効率化とお客様の満足、両方の観点から経営改革の計画は持ちあがるも、先代の反対で進めることができませんでした。そしてその結果、廃業することとなったのです。

     

    ホテル・旅館の伝統は大切な持ち味ですが、時代に合わせて省略する、部分的に取り入れるといった工夫が必要でしょう。

    団体旅行の減少

    バブルの頃は、社員旅行や町内会の旅行といった団体旅行や多数ありました。また、旅行会社のプランも団体ツアーが主流で、一晩に大勢のお客様を確保することができました。客室のみならず、宴会場も連日予約でいっぱいだったと言います。

     

    しかし、景気の悪化や個人個人を重んじる風潮が強まったことで団体旅行が大幅に減少し、宴会場が使われる機会も失われました。団体旅行に頼っていたホテルは廃業・閉館に追い込まれ、生き残ったホテルは個人旅行のお客様に喜ばれるサービスを模索しています。

    新型コロナウィルスの影響による廃業・閉館

    マスク

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    2020年現在、ホテル業界全体を廃業・閉館の危機に追い込んでいる大きな原因のひとつは、新型コロナウィルスです。

     

    観光立国を目指す日本ではここ数年の間、インバウンド集客に注力し一定の経済効果を出していました。しかし、新型コロナウィルスの世界的な流行によってインバウンド客が激減、日本国内でも緊急事態宣言が発令され、外出を自粛しなければならない日々が続いています。

     

    その影響を受けて、宿泊や宴会のキャンセル多発で経営が続けられない、東京オリンピックの延期で来年まで体力が持たない、もともと自転車操業だったが決定打になった。

     

    こうした理由で廃業・閉館するホテルが急増しています。インバウンド客から高い人気のあったカプセルホテルチェーンも破産し、大きな話題になりました。世界中が観光旅行どころではない事態の中、ホテル業界非常に苦しい局面に立たされています。

    ホテル廃業・閉館の危機を乗り越えるには

    テレワーク

    terovesalainen- stock.adobe.com

     

    現在、ホテル業界を取り巻く環境は、決して良いとは言えないものです。しかし、制度の活用やサービスの工夫で、この苦境を乗り越えることは不可能ではありません。国によるホテル業支援の内容や、集客に成功しているホテルの取り組み事例を紹介します。

    公的な支援をしっかり活用

    ホテルの経営が困難に陥った時、まず思い出して欲しいのは国や自治体による支援の制度です。インバウンド客の受け入れ体制を整える、IT化やバリアフリー化の推進、雇用の維持など、さまざまな目的のための支援制度が存在しています。

     

    ぜひ活用して集客に繋げましょう。詳しくは以下の記事をご参照ください。

     

    ホテル事業者への補助金や助成金を紹介!

    特別プランで集客

    新型コロナウィルスの流行を逆手に取った特別プランを提供し、注目を集めてるホテルがあります。

     

    「コロナに負けるな」「コロナに負けない」を合言葉に、5670(コロナゼロ)」語呂合わせで宿泊料金を通常価格よりも安い5670円に設定する、客足が少ないことを活かして客室のグレードを無料でアップするなどの工夫がされています。

     

    また、中にはダイレクトに「コロナで困っているので助けてくださいプラン」のような、ユーモラスなネーミングで話題になったホテルもあります。この局面を乗り切るには、ピンチをチャンスに変えるアイディアが必要なのですね。

    時代の需要に応える

    ホテル業界は、常にその時代、その時代の需要に応えることが重要です。例えば今なら感赤穂旅行客は激減していますが、日本国内のビジネス需要に応えたホテルは見事に奮闘しています。

     

    テレワークに適した環境を整える、客室までお弁当を届ける、B&Bの無駄の無いプランを用意するといった工夫をしてみてはいかがでしょうか。特に、デスクワーク用のデスクと椅子は喜ばれます。

    人手不足対策には転職支援サイトを活用

    ただでさえ人員が定着しづらいホテル業界ですが、今はコロナウィルスの感染を恐れて辞める人も増えています。お客様と従業員の安全を確保することがもちろん最優先ですが、採用活動が急務というホテルも多いのではないでしょうか。

     

    効率的な採用活動のためには、採用支援サービスの利用が適しています。「おもてなしHR」は、ホテル業界の採用活動に特化した専門的なサービスです。ホテル業界を志望する、多くの求職者が登録しており、若手からベテランまで幅広い層にアピールすることができます。

     

    採用支援サービスは多数ありますが、ホテル業界に絞った支援は、おもてなしHRならではの特色です。電話でもオンラインでも資料請求を受け付けていますので、ご活用ください。

    ホテル業界専門の採用支援サービスで廃業・閉館を回避しよう

    サラリーマン

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    かつて飛ぶ鳥を落とす勢いだったホテル業界は現在、一転して厳しい事態に直面しています。今はとにかく、生き残ることを考えなければなりません。

     

    そのためには、需要を敏感にキャッチし、ホテルに貢献してくれる人材の確保が必要不可欠です。ぜひ、ホテル業界の採用に特化した支援サービスである、おもてなしHRの導入をご検討ください。

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