ビジネスホテルの海外進出が増加
2015年ごろから、日本のビジネスホテルの海外進出が盛んになっています。日系高級ホテルでは以前から海外展開が進められてきましが近年になって、ビジネスホテルが海外へ支店を出すことが増えました。
その背景には、海外では高級志向のホテルと、安値で泊まれるホテルの落差が激しいことがあります。日本のビジネスホテルのように、清潔で必要な設備が整い、ほどほどの価格で快適なステイができるホテルが少ないのです。
その隙間を狙って海外進出を進めるビジネスホテルでは、どういった国や客層をターゲットとしているのでしょうか。また、ビジネスホテルの海外支店で働くにはどのような方法があるのでしょうか。
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日本のビジネスホテルは世界に広がっている
日本のビジネスホテルは、世界各地に広がっています。カンボジアの首都プノンペン、韓国のソウルやカンナム、ロシアのモスクワやタイのバンコクなどに続々とオープンし、日本と同じサービスを提供しています。
一般的なサービス業が海外展開する場合、大抵はその国の文化や国民性に合わせてサービス内容がアレンジされますよね。しかし、ビジネスホテルの場合は、日本と同じサービスを提供しています。
サウナを備えた大浴場や、朝食サービスがあり、女性専用エリアや好みの枕を選べるといったきめ細やかなサービスが行われており、もちろん清潔です。
国の事情に合わせて多少の変化を付けることはあるのでしょうが、基本的には日本のビジネスホテルをそのまま海外に持って行ったイメージですね。
ほどほどの価格で宿泊できることも日本と同様です。高級ホテルの宿泊費がおよそ1泊1万円である、プノンペンに展開する日本のビジネスホテルは1泊およそ5700円ほどの価格に設定されています。
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海外進出するビジネスホテルのターゲットは?
海外進出するビジネスホテルがターゲットとしているのはどんな客層でしょうか。それはずばり、日本人の海外旅行客です。日本語が通じて利用の方法やルール、マナーにも馴染みがあるので、安心して宿泊することができるのですね。
先述の通り海外では、宿泊費が高額で豪華か、安い代わりに不安要素の多いホテルの両極端で、海外出張に適したホテルが少ない傾向があります。そのため、日本人がビジネスでの滞在に利用することが多いのです。
また、日本のビジネスホテルが進出した国の人々も、物珍しさに惹きつけられて利用しています。日本式のおもてなしを世界に広め、インバウンド客を増やすことにも繋がるのではないでしょうか。
ビジネスホテルの海外チェーン店で働くには?
ビジネスホテルの海外チェーン店で働くには、大きく分けて、下記のふた通りの方法があります。
どちらの方法で仕事に就くにしても、語学力は欠かせないスキルです。勤務地によっては英語の他、クメール語やタイ語、ロシア語などの言語も必要になる可能性が出てきます。海外支店での就業を希望するのであれば、語学は積極的に学びましょう。
日本で採用試験を受ける
ひとつめは日本でビジネスホテルの採用試験を受ける方法です。海外支店へ行くことが前提の求人もありますが、就職後はしばらく日本で働いてから転勤になる場合もあります。
最初は日本での仕事、という求人であれば、面接の時点から海外支店勤務を希望していることをアピールすると良いですね。
また、就職後に社内で海外転勤の募集が掛かることもあります。チャンスを見逃さないように、アンテナを張って働きましょう。
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現地採用の試験を受ける
ビジネスホテルが進出した先の国で、現地採用の募集がかかることもあります。海外在住の日本人は、日本語ネイティブで日本式のビジネスを理解しているため、経験が浅くても重要なポジションを任されることが少なくありません。
よその国で責任の重い業務にあたるのは決して楽なことではないでしょう。しかし、日本に居るよりも出世のチャンスが大きいかもしれない点はメリットです。
海外のホテルで働くには、ビジネスホテルという選択肢もある
海外のホテルでの仕事は素敵ですが、現地に赴いて採用試験を受けることや、外国人ばかりの職場で働くとなるとハードルを高く感じる人が多いですよね。
その点、日本のビジネスホテルの海外支店での仕事なら、ハードルが一段階下がるのではないでしょうか。語学力や異国の文化を理解することが求められ、簡単なことではありませんが、入口は広く開かれています。海外のホテルへの就職を希望している方はぜひ、視野に入れて検討してみてくださいね。