職場でありがちな問題点・課題点を改善するには?
問題点・課題点が多い企業で働くことは、従業員にとって大きなストレスです。パフォーマンスの低下や早期離職につながることが考えられるため、改善に取り組むべきでしょう。
この記事では、職場でありがちな問題点・課題点やそれらを改善していくためのポイントについて、具体的に解説します。快適な職場を作るための参考に役立ててくださいね。
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あなたの職場にこうした問題点・課題点はありませんか?
職場の問題点・課題点として挙げられることが多いのは次のようなことです。自分の職場にこうした問題・課題がないか、考えながら見てみましょう。
業務の進め方に問題・課題がある
歴史が長かったり、社員が多かったりする企業ほど、やる意味のない業務や効率の悪い作業が多くなりがちと言われています。
本当に必要な業務なのかを検討せずに、前任者から引き継いだという理由だけで継続している。ろくに読まれない業務レポートを提出し続けている。時代に合わないツールで業務を勧めている。このようなことはないでしょうか。
また、仕事の量が明らかに多すぎる人が居る一方で、退勤時間まで暇を持て余している人が居るなど、仕事の割り振りのバランスが悪いといったことも挙げられます。
職場の環境に問題・課題がある
職場の環境の悪さは、業績悪化に直結すると言っても過言ではないでしょう。たとえば、リフレッシュスペースがなかったり、あったとしてもボロボロで不潔だったりすれば、適度な息抜きもままならず、良いパフォーマンスは期待できませんよね。
作業台が使いにくい、動線が悪い、パソコンの動作が鈍いといったことも、作業効率やモチベーションが下がる原因です。
人間関係に問題・課題がある
職場の悩みとしてもっとも多く挙げられるのが、人間関係の問題・課題です。チームワークが必要な業種なのにコミュニケーションがうまく取れない。上下関係が厳しく息苦しい。あいさつをしても返してくれない人が居る……。
コンプライアンス意識の低い職場では、あからさまなハラスメント問題も起こりがちです。また、業務量の多い人と少ない人、サボる人とまじめな人の間の不公平感が、人間関係をギクシャクさせることもあるでしょう。
こうしたことは人に打ち明けにくく、従業員が悩んでいても気が付かないケースが多いのではないでしょうか。
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職場の問題点・課題点を改善するには?
業務の進め方、職場の環境、人間関係を改善するためには、どのような手だてが有効なのでしょうか。職場の問題点・課題点の改善するためのポイントを具体的に解説します。
見える化を進める
職場の問題点・課題点を解決するには、ひとりひとりの業務量や進捗(しんちょく)状況、勤怠の「見える化」が欠かせません。誰が何をしているのかを全員でシェアすることによって、無駄な作業を見つけたり、優先順位を考えたりといったことがしやすくなるでしょう。また、公平な評価を下すための指針にもなるはず。
見える化の実現にはICTの導入が便利ですが、付箋やホワイトボードを使ってうまく管理している事例もあります。職場の規模や従業員数に併せて、適切なツールを使ってくださいね。
また、職場が抱える問題点・課題点の見える化も重要です。漠然と「業務量が多すぎる」と思っているだけでは、どこをどう変えれば良くなるのか判断できませんよね。問題・課題の本質を洗い出すには、原因を2回以上掘り下げて考えることが有効です。
- 「業務量が多くなるのはなぜか」→「書類の不備で差戻しが多いからだ」
- 「書類の不備で差戻しが多いのはなぜか」→「ミスの見落としが多いからだ」
- 「ミスの見落としが多いのはなぜか」→「チェック方法が不適切なのではないか?」
問題点・課題点を見える化すれば、適切な改善策が見つかりやすくなるでしょう。
コミュニケーションをしっかりと
問題点・課題点がいつまでも改善しない、明らかにおかしいのに声を上げる人が居ない。こうしたことは、コミュニケーション不足のせいかもしれません。
「この業務は無駄」「ここを変えればいいのに」「ツールが使いにくいなぁ」と感じていても、日ごろからコミュニケーションが取れていないと意見を発信しにくいのですね。
ある職場のアンケートには「上司がいつも頭ごなしに否定するので何も言えない」という回答が寄せられたそうです。職場の問題点・課題点を改善するアイディアを持っている従業員が居るのに、それを引き出せないのはもったいないことですよね。自由に発言しやすい雰囲気を作りましょう。
本末転倒・手段の目的化に注意
職場の問題点・課題点を改善するための施策が裏目に出た、改善のための施策なのに、施策を続けることが目的になっているといったことは、ありがちな落とし穴です。
ある企業では、モチベーションを高めるために「今日の良かったこと」を終礼で発表することになっているのですが、それが従業員の負担になっているということです。問題が起きるたびにチェックシートが作成され、どんどん増えて業務に支障が出ているという企業もありました。
何のためにやるのか、施策にかかる工数は適切かといった点を、具体的に検討する必要があるでしょう。
また、コミュニケーション不足を解消しよう!と思って、すぐに飲み会を開催するのは考えものです。お酒の席では盛り上がったような気がしても、仕事に戻ったら何も変わらないという結果に終わることが、少なからずあるためです。飲み会が苦手な人も居るでしょう。
そして何より、職場の問題・課題の改善のために、プライベートタイムまで使わせるのは良くありませんよね。飲み会などのイベントよりも、フリーアドレス席にするなどふだんの業務の中で親睦を深める方法を取りましょう。
職場の問題点・課題点の改善事例を見てみよう
職場の問題点・課題点を見事に解決した企業では、どのような取り組みがされていたのでしょうか。改善策の成功事例を見てみましょう。
ある病院では、看護師の制服を勤務時間で色分けしたことで、残業時間の削減に成功しました。
日勤の制服を赤、夜勤の制服を緑にし、勤務時間の終了が近い看護師には新たな仕事の割り当てをしないようにしたのです。その結果、看護師の残業時間が1年後には半分に、4年後にはおよそ1/5にまで減ったそう。ちょっとした工夫で労働環境を大幅に改善できたのですね。
また、セクションが多岐に渡り、業務が猥雑化しがちな宿泊業界においては、ICTの導入で問題点・課題点を改善したという事例が多々あります。
ホテル・旅館のICT導入については以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひご一読ください。
ホテルのIT化事例を紹介!IT化を進めてホテル経営をアップグレードしよう!
アクションを起こしただけで満足しないことが重要
職場の問題点・課題点を改善しよう!と考え、アクションを起こす。これは恐らく、どの企業でもやっていることですよね。しかし、成果を得るためにはどのような変化をしっかりと後追いし、必要に応じてさらなる対策を打つことが必要です。
アクションを起こしただけで満足するのではなく、問題点・課題点の根本的な改善を目指して取り組んでくださいね。