接遇を意識した電話対応はどんなもの?電話の受け方・かけ方を紹介!

接遇とは、相手を思いやる態度や言葉遣いを行う接客技術を指します。どのようなことに気を付ければ、接遇を意識した電話対応を行うことができるようになるのでしょうか。勤務先での電話の受け方・かけ方とあわせ、ホテル・旅館などの宿泊業での接遇を意識した電話対応のコツをご紹介します。

目次

    接遇を意識した電話対応とは?

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    オフィス勤務の方、接客業に従事している方、営業の方などであれば、避けて通ることができないのが電話対応ですよね。

     

    電話は顔の見えない相手との会話を強いられるため、緊張を覚えてしまう方も多くいらっしゃるかと思いますが、相手へ思いやりの気持ちを持った電話応対をすることで、企業の評価が上がるということも少なくないようです。そして、それは逆もまた然りと言えます。

     

    では、基本の接客の一歩先の技術である、接遇を意識した電話対応を行うためには、どのようなことに意識をしたらよいのでしょうか。電話を受けるポイント、電話をかけるポイント、両者に共通して言えるポイントをご紹介します。

     

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    接遇を意識した電話対応のポイント

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    電話対応には、ある程度の型があります。型を覚え、練習を重ねることにより自然に電話対応ができるようになります。

     

    接遇を意識し、電話対応をするためのポイントを6つご紹介します。

     

    相手が聞き取りやすい声で話す

    まず第一に、相手に聞き取りやすい声で話すということを意識しましょう。

     

    オフィスが広く、自分の声を聞かれたくないという思いから声が小さくなってしまうという方もいらっしゃるようですが、電話口の相手からすれば、はっきりと、わかりやすい声で応対をしてもらえる方が安心感に繋がりますよね。

     

    電話対応に自信の無い方は、電話をかける際・出る際ともに、声のトーンを少し上げ、普段の職場の会話よりも大きく声を出すこと意識しながら、ハキハキと話すように心がけましょう。

     

    3コール以内に電話に出る

    3コール以内に電話に出るというルールは、広く知れ渡っており、過去に聞いたことがあるという方も少なくないはずです。

     

    多くの企業で「3コール以内に電話を受ける」ということが共通認識としてあるため、3コール以上経ってしまえば「電話対応が遅い」という評価が下され兼ねません。

     

    3コール以上経った後に電話を取ることになってしまった際には、開口一番「大変お待たせいたしました」などと付け加え、電話対応を行うように気を付けてくださいね。

     

    メモを取れる体勢で電話をかける・受ける

    特に電話を受ける場合であれば、相手に何度も同じことを繰り返させるのは失礼にあたります。そのため、何度も繰り返してもらう必要がないよう、必ずメモを取れるような状態で電話を受けるようにしましょう。

     

    右利きの方であれば電話は左手で、左利きの方であれば電話を右手で取ることにより、メモをスムーズに取ることができます。

     

    メモを取れる体勢で電話を受けられなかった場合には、電話を持つ手を変えるなどしてメモの準備を行うようにしてくださいね。

     

    電話をする時間帯に配慮する

    急を要する電話でない限り、企業への電話は就業時間内、お客様への電話は午前9時~午後6時頃までの活動時間帯に行うのがベターです。

     

    加えて、電話をかける時間帯にも気を付けることで、接遇を意識した電話対応ができていると言える状態になるでしょう。

     

    相手企業のピークタイム・ランチタイムを避ける、就業時間間際の電話を控える、休日明けすぐのタイミングで電話を控えるなど、相手の状況を思い描き、電話応対をするように心がけるのが吉です。

     

    取り次ぐ場合は必ず保留にする

    電話を受けた際、自分のすぐ隣に呼び出し相手が居たとしても、電話口に「確認いたします」と一言を添え、必ず保留をするようにしましょう。

     

    保留にする理由は、電話を受ける担当者に、何かしら準備が必要となる場合があるためです。事前に電話相手にメールで送っていた資料などを準備した状態で電話が取り次がれることで、電話口との話がスムーズに進むこともあります。

     

    また、保留をしなければ「〇〇さん、電話入ってますよー」などという会話が、電話口に漏れてしまう可能性もあります。社内の機密情報が漏れてしまう可能性もなきにしもあらずです。

     

    ですので、取り次ぎに少しの時間しか要さない場合でも、保留は徹底するようにしましょう。

     

    相手との通話が終了してから通話を切る

    相手との会話が終わった時点ですぐに電話を切ってしまうという方も一定数いるようです。

     

    これは特に社歴が浅い方に見られる傾向ですが、電話相手が通話中の状態で「ガチャン」と電話を切られたらどのような気持ちになるか、ということまでを考えれば失礼にあたるということもおわかりいただけることでしょう。

     

    電話対応は、電話を切るまでが一連の流れです。「終わり良ければ全てよし」という言葉もあるように、相手が電話を切ってから受話器を置くという配慮をすることが、ビジネスシーンでは重要となります。

     

    終話後、すぐに電話を切りたいという気持ちを抑え、相手と通話が切れた後に受話器を置く、相手も同様のようであれば数秒してから静かに受話器を置くなど、相手を最後まで配慮した電話対応を行うことで、「接遇マナーができている」という評価を受けることができるでしょう。

     

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    接遇を意識した電話対応:電話の受け方

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    接遇を意識した電話対応のポイントをご紹介しましたが、具体的にどのような電話の受け方をすれば接遇を意識した電話対応と言えるのでしょうか。

     

    実際の電話の流れに沿って、解説します。

     

    一言を添える際「もしもし」は使わない

    ビジネスシーンでは、「もしもし」と電話を受けることは、カジュアルな表現とされているため失礼にあたります。ですので、日常的に「もしもし」という言葉で電話を受け始める方はより一層注意が必要です。

     

    一呼吸を置きたいという場合には、「はい」や「お電話ありがとうございます」を用いたり、3コール以上経ってしまった場合には「大変お待たせいたしました」などという一言を添えるのが望ましいでしょう。

     

    社名・部署名・氏名を名乗る

    電話を取った後には、社名・部署名・氏名を名乗るのが一般的です。取り次いで欲しい担当者が関連部署であった場合、電話口も心構えができるため、ハッキリと自身が名乗ることは接遇を意識した電話対応と言えるでしょう。

     

    しかし、社名よりもサービス名の方が名が知れ渡っているという企業もあります。電話を受ける際のルールは企業により様々ですので、不明だという方は社内で確認を取るようにしてください。

     

    担当者不在時は理由を伝える

    自分宛の電話であればそのまま通話を続ければ問題ありませんが、呼び出された担当が別の人間だったということも多くあるでしょう。

     

    担当者が目に見える範囲におり、話しかけられる状態にあれば電話口へ「確認いたしますので少々お待ちください」と伝え、保留にした後に担当者へ直接電話を取り次いでよいかの確認を行いましょう。

     

    担当者が目に見える範囲にいなかった場合、または取り込んでいそうな場合には「あいにく席を外しておりまして」と電話口に断りを入れるのが無難です。

     

    社内で社員のスケジュールを共有しているという企業であれば、担当者のスケジュールを確認し、「〇〇は、〇時頃戻りの予定となっております」と伝えたうえで、折り返しが必要なのかなどを電話口に伺うのがよいでしょう。

     

    また、担当者がお手洗いや小休憩、立ち話などを行っているのが把握できているのであれば、「〇〇は離席しておりまして、すぐに戻るとは思いますが、戻り次第、折り返しのご連絡という形でもよろしいでしょうか?」などと伝えるのが、ワンランク上の電話対応です。

     

    担当者不在時は念のため電話口の氏名・連絡先を伺う

    電話口が企業に勤めているのであれば、通話開始時に氏名を名乗るのが一般的であり、相手が名乗ったタイミングでメモに氏名を残しておくのがベストです。

     

    しかし、早口で聞き取れなかったり、名乗ることがないという電話口も少なからずいらっしゃることでしょう。

     

    担当者不在時の対応は折り返しが必要となることも多いため、担当者不在時は必ず電話口の「氏名」と「連絡先」を確認するようにしてください。また、確認を終えたら、復唱を行い、電話口と一緒に確認をしてもらうようにしましょう。

     

    さらにレベルの高い対応を行いたいという方であれば、表示されている電話番号を確認し、電話口に「折り返しの際は、今お電話いただいている下4桁【0123】、こちら番号へのご連絡でよろしいでしょうか?」と付け加えると、電話口からの評価も上がるはずです。

     

    担当者不在時は可能であれば要件を聞く

    担当者不在時は、後から担当者に「〇時〇分に、〇〇様より電話があった」と伝える必要があります。その時に、どのような要件かを聞けていれば担当者がスムーズに折り返しの電話対応を行うことができます。

     

    無理に要件を聞き出す必要はありませんが、「差し支えなければご用件をお伺いしておいてもよろしいでしょうか?」や「〇〇(担当)に申し伝えておく要件はございますか?」などと伺うのもよいでしょう。

     

    接遇を意識した電話対応:電話のかけ方

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    接遇を意識した電話の受け方に続き、こちらから電話をかける際の対応ポイントをご紹介します。

     

    電話をかける場合は、自分発信であるため、電話を受ける時よりも心の準備をすることができます。しっかりと準備を整えたうえで、発信するようにしてくださいね。

     

    一言を添える際「もしもし」は使わない

    電話を受ける場合と同様、「もしもし」という言葉を用いるのは避けましょう。

     

    電話をかけた場合は、まず電話口が名乗り切るのを待ち、名乗りが終わったタイミングで「お世話になっております」や「お忙しい所失礼いたします」などという一言を添えるようにしてください。

     

    また、相手が企業ではなく、個人のお客様である場合は、電話口が名乗らない場合もあります。その際は、上記の一言を添えたうえで、自身の氏名を名乗り、「〇〇様のお電話でお間違いございませんでしょうか」と確認を取るようにしましょう。

     

    社名・部署・氏名を名乗り担当者を呼び出す

    電話口の名乗りが終わったら、自身の社名・部署・氏名を名乗ったうえで、担当者を呼び出すようにしましょう。

     

    呼び出しの際は、「〇〇ご担当の〇〇様はお手すきでいらっしゃいますでしょうか?」や「〇〇様がお手すきでいらっしゃいましたらお願いできますでしょうか?」などという言葉を用いるのが一般的です。

     

    担当者に変わった後に再度名乗る

    取り次ぎが完了し、電話口が担当者へと変わった場合には、改めて自身が誰であるのかを名乗ります。

     

    担当者へ初めて電話をする際は「はじめまして」や「ご多忙のところ失礼いたします」、二度目以降の場合は「お世話になっております」という一言を添えるのがよいでしょう。

     

    ホテル・旅館での接遇を意識した電話対応

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    ホテル・旅館であれば、旅行代理店や料飲取引先などの企業からお客様まで、多岐に渡った電話対応をしなければなりません。

     

    取引先からの電話であれば、ある程度要件を予想することは可能ですが、お客様からの要件は千差万別です。

     

    とは言え、現代ではインターネットでの宿泊予約が増えたということもあり、お客様からの電話の要件は、客室からの内線、もしくは到着時間の変更、宿泊前の質問、クレームなどの外線とある程度見当をつけることが可能でしょう。

     

    いずれにせよ、不安な気持ちを持った状態で電話をしてくるお客様が多いはずですので、落ち着いた声のトーンで電話に出て、しっかりと話を聞くことが、接遇を意識した電話対応と言えます。

     

    接遇を意識した電話応対で会社の株が上がる!

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    電話は顔が見えないこともあり、相手との距離感や感情が掴みづらいものですので、声の大きさや声色をはじめ、相手が目の前にいるような気持ちで対応をするのが大切です。

     

    企業間のやり取りであれば、相手の企業に失礼がなく、先回りした配慮を行うことで「素晴らしい電話対応だった」と感じてもらえることでしょう。

     

    また、電話口がお客様であれば、より丁寧な電話対応を行うことで「良い企業だ」と感じ取ってもらえることができれば、企業の評価が上がることにも繋がります。

     

    いざという時に接遇を意識した電話対応を行えるよう、普段から相手へ思いやりの心を持った行動をするように心がけてくださいね。

     

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