グリートレスとは、レストランを訪れたお客様を最初にお出迎えし、席までご案内するスタッフのことです。お客様に心地よい時間を過ごしていただくために、接客スキルはもちろん、臨機応変な対応力やきめ細やかな気配りが求められるポジションです。この記事では、そんなグリートレスの仕事内容ややりがい、必要なスキルについて詳しく解説します。
お客様の第一印象をつくる「グリートレス」とは?
グリートレスとは、レストランを訪れたお客様を最初にお迎えし、席までご案内するスタッフのことを指します。
施設によっては「レセプショニスト」と呼ばれる場合もあり、呼び方が異なっていても、お客様の第一印象を左右する大切なポジションです。
「グリートレス」という言葉は、英語の「グリーティング(greeting)」=出迎えの挨拶が由来とされています。
もともとは女性スタッフを指す言葉として使われていましたが、現在では性別に関わらず「グリーター」と呼ばれることも増えています。
お客様と最初に接するグリートレスの振る舞いは、レストラン全体のイメージにも大きく影響します。グリートレスは、まさにお店の第一印象をつくる重要な存在といえるでしょう。
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グリートレスの仕事内容
グリートレスは、レストランの入り口でお客様を最初にお迎えするだけでなく、さまざまな業務を担当するポジションです。
ここでは、具体的な仕事内容を紹介します。
お出迎えと案内
レストランの入り口でお客様を笑顔でお出迎えし、人数やご要望を確認したうえで席までご案内することが、グリートレスの基本的な役割です。
お客様が気持ちよく過ごせるよう、隣同士になるお客様の相性やお席の雰囲気も考慮しながら案内するため、細やかな気配りや洞察力が求められます。
また、初めて来店されたお客様は緊張していることもあります。安心して食事を楽しんでもらうために、温かい雰囲気で接客することが大切です。
会計とお見送り
お客様が食事を終えたあとの会計やお見送りも、グリートレスの大切な仕事です。
お会計は金銭を扱うため、正確な処理とスムーズな対応が必要です。常連のお客様の場合は、領収書の宛名などを把握しておくと、よりスマートな対応につながります。
お見送りの際は、楽しい時間の余韻を大切にしながら、最後まで丁寧なおもてなしを心がけましょう。
予約管理
電話やインターネットでの予約受付、予約内容の変更やキャンセル対応も、グリートレスの業務です。予約状況は厨房の仕入れや仕込みにも関わるため、正確な管理が欠かせません。
予約時には日時や人数だけでなく、来店目的や希望の料理、苦手な食材なども丁寧にヒアリングすることで、より質の高いサービスにつなげられます。
問い合わせ対応
グリートレスは、レストランのインフォメーションセンターとして、お客様からのさまざまな問い合わせにも対応します。
とくに電話応対では、顔が見えない分、柔らかく親しみやすい話し方や声のトーンを意識することが大切です。
お客様の質問にすぐに答えられるよう、期間限定メニューやイベント情報、取り扱い中のお酒の種類などを把握しておき、必要に応じて適切な提案ができる柔軟さも求められます。
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グリートレスのやりがい・大変なこと
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お客様と最初に接するポジションであるグリートレス。やりがいを感じる瞬間も多い一方で、責任が大きく、難しさを感じる場面もあります。
ここでは、グリートレスという仕事ならではの魅力と大変なポイントをそれぞれ紹介します。
グリートレスのやりがい
お客様と接する機会が多いグリートレスだからこそ感じられるやりがいがあります。代表的なポイントは次の2つです。
- お客様の声を直接聞くことができる喜び
- お客様にあわせて接客を変えることのできる面白さ
グリートレスは、お出迎えや案内、お見送りなど、さまざまな場面でお客様と直接コミュニケーションを取る仕事です。
一度接客したお客様が再訪して声をかけてくださったり、「ありがとう」「また来ます」といった言葉をいただけたりすると、やりがいを強く感じられるでしょう。
また、予約時に伺ったご要望に合わせるだけでなく、お客様にどのように楽しんでもらうかを考えながら、席の配置や演出を工夫できるのもグリートレスならではの面白さです。
特別な日のお祝い、ビジネスの商談など、シーンに応じた最適なご案内ができたときは、お客様の満足そうな表情から大きな達成感を得られるはずです。
「お店の第一印象をつくる」という大切な役割に誇りを持って取り組める仕事といえるでしょう。
グリートレスの大変さ
一方で、グリートレスだからこそ感じる大変さもあります。とくに求められるのは、次のような対応力です。
- 冷静さが求められるイレギュラー対応
- 全体を把握したオペレーション対応
予約なしでの来店や急な変更、難しいご要望への対応など、予測できない事態が起こることも少なくありません。
そうした場面でも冷静さを保ち、お客様に寄り添いながら代替案を提案するなど、最善を尽くす姿勢が求められます。
また、グリートレスはレストラン全体の流れを見渡し、スムーズな運営を支える役割も担っています。
お客様だけでなく、ホールスタッフや厨房との連携も大切な仕事のひとつ。状況を的確に判断し、スタッフへ適切に伝達できたときには、大きな充実感を感じられるでしょう。
グリートレスになるために必要なこと
グリートレスになるために、特別な資格は必要ありません。ただし、お客様を最初にお迎えする役割を担うからこそ、身につけておきたいスキルがあります。
- 丁寧な接客マナー
- ホスピタリティマインド
- 語学力
- 臨機応変な対応
接客マナーやコミュニケーション能力は、すべてのお客様に安心感を与えるために欠かせない基本スキルです。
さらに、お客様に心から満足していただくためには、相手を思いやる「ホスピタリティマインド」も重要なポイントといえるでしょう。
また、外国人のお客様が訪れる機会も多いため、英語などの語学力や外国文化への理解があると、現場で即戦力として活躍できるはずです。
そして、急な予約変更やイレギュラーな対応が必要になることも少なくありません。
どんな状況でも落ち着いて行動できる冷静さと、柔軟に対応する力もグリートレスには求められます。
グリートレスを通して身につくスキル&キャリアステップとは
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ここでは、グリートレスとして働くことで身につくスキルや、キャリアアップの可能性を解説します。
身につくスキル
グリートレスは「レストランの顔」とも呼ばれる重要なポジションです。日々の業務を通して、次のようなスキルを身につけることができるでしょう。
- 先見性を持った行動
- 柔軟な対応力
- 細かな気配り
お客様にとって素敵なひとときを提供するためには、予約の段階から丁寧なヒアリングを行い、その内容をサービスへと反映させる力が必要です。
また、当日の客層や来店目的に合わせて席の配置を考えるなど、すべてのお客様が快適に過ごせるよう、先を見越した判断が求められます。
こうした経験を重ねることで、先見性や細やかな気配りが自然と身についていくでしょう。
さらに、グリートレスの仕事では思いがけない事態やクレーム対応が求められる場面もあります。
場数を踏むことで、そうしたイレギュラーな対応にも柔軟に対応できる力が養われます。
キャリアステップの可能性
グリートレスとして経験を積んだあとは、レストランマネージャーなど、より責任あるポジションへのキャリアアップを目指すことができます。
また、接客スキルをいかして、ホテルのフロントやベルスタッフなど、ほかのサービス部門にチャレンジする道もあるでしょう。
日々の業務を通じて培ったホスピタリティや対応力は、ホテル・レストラン業界で幅広く活かせる強みとなります。
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グリートレスは、お客様をお迎えしてからお見送りするまでの間、特別な時間と空間を提供する大切なお仕事です。
細やかな気配りとホスピタリティを持って接することで、お客様に心地よいひとときを過ごしていただけます。
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