和菓子職人を辞めたいと思う理由5選
和菓子職人は一人前になるまで何年も修業を積むことが一般的です。
和菓子職人の道を選んだ方はその覚悟を持っていたはずですが、なぜ辞めたいと思うのでしょうか。詳しく見ていきましょう。
収入が少ない
和菓子職人として就職した直後は「技術を教えてもらう立場」であるため、収入が非常に少ないケースが見受けられます。
職人の世界ならではの文化で残業代が出ず、賃金を時給換算すると最低賃金に満たないケースもあるでしょう。一人前になるまでの生活が立ち行かず、志半ばで辞めることになるのですね。
拘束時間が長い
朝早くから小豆やもち米を炊いて、閉店後には菓子作りの練習をするなど、和菓子職人は拘束時間が長い傾向にあります。また、やはり職人の世界では労働基準法が守られないことがあるため、過労死ラインを超えるほどの残業をしている場合もあるでしょう。
慢性的な人手不足で風邪をひいても休めない、少ない収入を補うためのアルバイトができないといった問題も出てきます。
修行に意義を感じられない
昔から経営している個人の和菓子店などでは、最初は和菓子作りを教えずに、掃除や雑用をさせる場合があります。製菓専門学校などで和菓子作りを学んでから就職したにもかかわらず、和菓子になかなか触れさせてもらえないことも。
こうした修行は「精神力を鍛えるため」と言われていますが「実際には意味のない新人いびり」という見方もあります。修業の内容に納得ができず、辞めたいと思うケースもあるでしょう。
対人関係が難しい
人から技術を学ぶ職人の世界において、対人関係の悩みはとても大きなものになりがちです。
親方との相性が悪かったり、厳しい上下関係についていけなかったりと、対人関係の問題で「辞めたい……」と悩む和菓子職人は、多いかもしれません。
身体がきつい
ひとつひとつは小さな和菓子ですが、それらを作るためには大量の小豆やもち米を運んだり、何時間もあんこを混ぜ続けたりといった作業が必要で、体力を消耗します。また、繊細な練り切りを作る際などは、手先を細かく動かすため、腱鞘炎になるケースも。
若いうちは気合と元気で乗り切れるかもしれませんが、年を重ねるごとに身体がきつくなり、続けられなくなることもあるでしょう。
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和菓子職人を辞めたいと思った時の対処方法
和菓子職人として働いている方、修業中の方は望んでその道に飛び込んだはずです。「辞めたい」と思った時は、慎重に対処しながら今後の身の振り方をよく考えた方が良いでしょう。
どのような対処方法があるのか、詳しく見ていきましょう。
和菓子との関わり方を考える
今は「やりたいことをやるハードル」がとても低い時代です。和菓子屋で働くことや、人の下で修業することが性に合わなければ別の関わり方を考えてみましょう。
和菓子の作り方もある程度は動画配信や本などで勉強でき、より高度な技術を学びたければ製菓教室に通うといった方法もあります。
技術を身につけたら和菓子作りの動画配信やブログで収入を得たり、イベントに出展したりすることもできるのではないでしょうか。「和菓子職人」という職業に囚われず、気持ち良く関わる方法を模索してみてくださいね。
労働基準局などへ相談する
いくら職人の世界と言っても、労働基準法が守られないのは許されないことです。
残業代が払われない、勤務期間が長すぎるといった問題はしかるべき機関へ相談することがおすすめです。相談しても解決しない場合は、労働審判(労使の紛争を通常の裁判よりも早期に解決するための手続き)を視野に入れても良いでしょう。
若い世代が声を上げることで、時代に合わない風習が改善される可能性があります。
転職を検討する
「和菓子職人の道をあきらめたくない!」という場合は、労働環境の良い職場への転職を検討することがおすすめです。
大手和菓子チェーン店やホテル・旅館といった職場は、労働環境が整っている可能性があります。また、小豆を茹でる作業は機械に任せているなど、職人の負担を軽減するための工夫がされていることも。
「和菓子職人の世界はどこも同じだ……」と諦めずに、より良い環境で働ける職場を探してみましょう!
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和菓子職人を辞めたい方は転職エージェントに相談しましょう
「和菓子職人を辞めたい……」と悩んでいる方はぜひ、転職エージェントに登録しましょう。転職エージェントは、ひとりひとりの経験や希望に応じて、適切な転職先を提案してくれる存在です。
面接日の調整や、応募書類作成のアドバイスといったサポートも受けられるので、和菓子職人の仕事が忙しい方にもぴったりではないでしょうか。
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