ボーナスが下がるのは違法ではない
まず押さえておきたいのは、ボーナスの支給は法律で定められたものではないということです。
公務員の場合は別ですが、そもそもボーナス制度を設けるのか、設けるのであれば年に何回支給するのか、支給のタイミングはいつなのかといったことは、各企業が定めるもの。
支払うと定めた場合のみ、労働条件に加えられるのです。就業規則や雇用契約書に記載されている条件を満たしていれば、支給について何らかの変更があっても、違法ではありません。
ただし「〇月と〇月に支給すると雇用契約書に記載があるのに支給されない」という場合は就業規則に違反するため、違法と判断されるでしょう。
また、他の従業員と比べると公平性に欠けた減額だったり、非倫理的な理由で減額されたりする場合も、違法と判断されることがあります。
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ボーナスが下がる・減る理由
下がってしまったボーナスの支給額を目の当たりにして「あんなに頑張ったのにこの金額?」「この程度の評価なの?」とがっかりすることもあるかもしれません。
ボーナス支給額が減ることには、理由があります。代表的なものを見ていきましょう。
業績が振るわなかった
民間企業のボーナスには、企業の利益を従業員に還元するためのものという性質があります。景気の悪化で業績が振るわなかったり、施設の大規模改修のような多額の投資が発生したりした場合は、還元できる利益が減るもの。
ボーナスの支給額は、業績に左右されるものだということを理解しましょう。
評価が低かった
ボーナスの支給額は、企業の業績と併せて個人に対する評価によって決まることが一般的です。
会社への貢献度が評価に大きく関係するので「利益をもたらしていない」という評価であれば、ボーナスの支給額は下がってしまいます。目標の達成度、貢献性、積極性など、複数の項目について総合的に判断されてボーナスの支給額が決定されるもの。
結果を出さなければ、高い評価を得ることはできません。それに伴い、ボーナスの支給額も低くなるでしょう。
業績連動型賞与が採用されている
「業績連動型賞与」とは、経営状況や個人の成績に連動してボーナスの支給額が決まるタイプの賞与です。
業績連動型賞与を採用している企業は「基本給連動型賞与」といって基本給×支給月数を基準に賞与額を決める制度を採用している企業よりも、支給金額の振れ幅が大きい傾向にあります。
経営状況や自分の成績が振るわなかった時期のボーナスの支給額が、著しく下がっているような場合は、勤務先で業績連動型賞与が採用されているのかもしれません。
評価の基準に変更があった
「前回までは納得できるボーナスをもらっていたのに急に金額が減った……」という場合は、評価の基準に変更があったことが考えられます。評価されるポイントが変わることで、これまで通りの高い評価を得られなくなることがあるのです。
ただし、評価の基準に変更がある場合は、従業員に周知されることが一般的。次回以降の評価で、どのように挽回するかを検討しましょう。
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ボーナスが下がった理由を勤務先に聞いてもよい?
ボーナスの支給額が下がったことに納得できない場合「減額の理由が知りたい」と考える方もいるでしょう。ボーナス減額の理由を直接聞くことに、問題はないのでしょうか。
その答えはイエスです。もし「会社の利益が少なかった」という理由であれば納得でき、すっきりした気持ちになれるでしょう。
また「自分の評価が低かった」ということなら、何が足りなかったのかを聞いて次回以降の対策に役立てることもできます。評価や評価理由について具体的に教えてもらうことが難しい場合でも、評価される項目などは聞けるかもしれません。
ボーナスが下がった場合の対処方法は?
ボーナスの支給額が減って困っているのであれば、何らかの対処が必要です。何も手を打たないでいると、この先のマネープランが大きく崩れてしまうかもしれません。
具体的な対処方法を見ていきましょう。
ボーナスの減額分を副業で補う
ボーナスを使って何かを買おうと考えていたり、ローンの支払いの予定があったりする場合、ボーナスが下がったことで計画通りに行かなくなる場合があります。生活に支障が出るようであれば、副業をして下がった金額を補うことも検討しましょう。
ただし、副業に力を入れるあまり本業に影響が出てしまうことも。次回のボーナスの評価に悪影響が出ることもあり得るので、バランスが大切です。勤務先で副業が認められているのかどうかも、しっかり確認してくださいね。
転職を検討する
ボーナスが下がれば、その分年収も下がると考えられます。
特に、勤務先の経営不振でボーナスが下がった場合などは「次回以降もボーナスが減って年収が下がり続けるのでは……?」と、将来に不安を感じることがあるかもしれません。
経営状況が改善される見込みがなかったり、ボーナスの支給額が年々下がり続けていたりする場合は、転職を検討してもよいでしょう。
ボーナスが下がる・減ることはどの企業でもあり得る
高いボーナスを期待できる企業への転職を検討することもひとつの選択肢ですが、ボーナスは上がり続けるものでもなければ、確実にもらい続けられるものでもありません。
ボーナスよりも安定した収入である基本給や、働きやすさの指針となる福利厚生に重きを置いて仕事を選ぶという考え方もあります。転職エージェントへの相談なども視野に入れて、自分の希望にマッチする企業を探してくださいね。
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