合同説明会では積極的に質問しよう!
就職・転職の合同説明会は多くの企業が一堂に会して、求職者に事業内容を説明したり、プレエントリーを受け付けたりするイベントです。
自社についての説明をした後、質疑応答の時間を設けていることがほとんどですが、求職者の皆さんは積極的に質問することがおすすめ。
疑問を解消してエントリーするか否かの判断基準にできるだけでなく、良い質問をすれば採用担当者の印象に残り、名前を覚えてもらいやすいといったメリットもあります。
しかし当然ながら、何でも聞けば良いというわけではありません。この記事では、合同説明会における質問の良い例・悪い例や、質問する際のマナーについて解説します。就職・転職活動の参考に、役立ててくださいね!
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合同説明会での質問:良い例・悪い例
合同説明会でした質問が、採用の可否を直接左右することはめったにありません。しかし、なるべくなら良い印象を与え、悪い印象を持たれることは避けたいもの。良い例、悪い例を見ていきましょう。
良い質問の例
就職・転職活動における良い質問とは、採用担当者が答えやすく、よろこんで話したくなるような質問です。以下のような質問は、良い印象を与えるはず。
【採用担当者に対する質問】
採用担当者は、求職者にとって企業を代表する存在です。その人物が、仕事に対してどのようなモチベーションを持っているのかを探る質問は、仕事選びの参考になるはず。
また、具体的なエピソードを聞き出そうとすることで、企業に対する感心の高さをアピールできるのではないでしょうか。
次のような質問を投げかけてみましょう。
- ・「どうして入社を決めたのですか?」
- ・「○○さんにとって仕事のやりがいは何ですか?」
- ・「どのような人物に後輩になってほしいですか?」
- ・「今の仕事についてからいちばん大変だったことと、乗り越えた方法を教えてください」
- ・「5年後、10年後はどのような仕事をしていると思いますか?」
【業務内容の質問】
業務内容については、説明会の中で紹介があるはずです。しかし、そこから1歩踏み込んだ質問をすることで、仕事について真剣に知ろうとしている姿勢が伝わるはず。
すでに説明された内容は避けて、以下のような質問をしてみましょう。
- ・「○○部署の1日の流れを簡単に教えてください」
- ・「最も大きなウエイトを占めるのは、どのような業務ですか?」
- ・「この業務をするにあたって、今から勉強しておいた方が良いことはありますか?」
- ・「実際の行ったプロジェクトの内容を、可能な範囲で教えてください」
【社風や雰囲気】
社風や雰囲気は、働く上で非常に重要なことです。業務内容や条件面が希望にマッチしていても、自分と相性の悪い職場では長く勤めることは難しいでしょう。また、社風・雰囲気について質問する際は、採用担当者の様子にも注目してください。
話しにくそうにしていたり、何か隠していそうな表情だったりする場合は、人間関係がこじれているなど問題のある職場かもしれません。それをふまえて、次のような質問をしてみましょう。
- ・「対人関係を良好に保つための取り組みなどはありますか?」
- ・「御社において、チャレンジ精神と実際の成果はどちらが重視されますか?」
- ・「意見交換は活発にされていますか?」
- ・「チームワークと個人プレイでは、どちらが中心でしょうか?」
- ・「若手社員と上層部が交流する機会はありますか?」
【キャリア形成に関する質問】
キャリア形成に関する質問は、「この企業に入って自分が思い描く未来にたどり着けるのか?」ということの見極めに有効です。また、採用担当者の目には、将来をしっかり考えて仕事を選ぼうとしている人物として映ることでしょう。
以下のような質問がおすすめです。
- ・「育休や産休から復帰し、活躍している方はいますか?」
- ・「転勤や部署移動はどの程度の頻度でありますか?」
- ・「昇格にあたって、実力と勤続年数のどちらが重視されますか?」
- ・「女性管理者の割合はどのくらいですか?」
- ・「人事評価で特に重視されるのはどういった要素ですか?」
悪い質問の例
一方、悪い質問とされるのは抽象的だったり、相手が話しにくかったりする質問です。すでに説明を受けていることや、ホームぺージでなど一般公開しているようなことを聞くのもNG。また「なぜそんなことを聞くのか?」と疑問に思われそうな質問も避けた方が無難です。
これらをふまえて、悪い質問の具体例を見ていきましょう。
【ネガティブな質問】
どのような企業にも、ネガティブな要素はあるものです。応募するかどうかを考える際には、その企業に入社することで起こり得るデメリットを、シビアにとらえるべきでしょう。
しかし、次のようなことを採用担当者に質問するのは考えものです。
- ・「早期退職者の割合はどの程度ですか?」
- ・「労働環境に対して、社員の方から不満の声はありますか?」
- ・「同業他社と比べて残業は多いですか?」
- ・「あなたは会社を辞めたいと思ったことがありますか?」
- ・「上層部や上司に対する不満はありますか?」
【給与や福利厚生に関する質問】
給与や福利厚生といった条件は、非常に気になる要素ですよね。しかし、エントリーするかどうかを検討するための機会で、条件面の質問をすると「条件だけで仕事を選ぼうとしているのか?」といった印象を与えることがあります。
どうしても聞きたい場合は「モチベーションを維持するためにお伺いしたいのですが」「条件だけで判断するつもりはないのですが」といったクッション言葉を挟みましょう。
以下のような質問をする際は、要注意です。
- ・「福利厚生にある保養施設には、家族を連れての宿泊は可能でしょうか?」
- ・「夏季休暇や年末年始の休暇は有給ですか?無給ですか?」
- ・「昨年度のボーナスの平均額を教えてください」
- ・「福利厚生にバースディ休暇とありますが、取得している人の割合はどの程度でしょうか?」
【基本情報・説明済みの情報についての質問】
企業のホームページを見ればすぐに分かるようなことや、すでに説明を受けたことについて質問すると、採用担当者に悪い印象を持たれかねません。
「とりあえず質問すれば良いと思っているのでは?」と思われるリスクもあるので、以下のような質問は控えましょう。
- ・「御社のメイン事業はどういったことですか?」
- ・「御社は創立何年でしょうか?」
- ・「休業員数は何名ですか?」
- ・「支社がある都道府県を教えてください」
- ・「主な取引先企業を教えてください」
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合同説明会での質問:押さえておきたいマナーとは?
質問で好印象を残すには、マナーを守ることも重要です。合同説明会における質問のマナーを見ていきましょう。
あいさつ・名乗り・お礼を忘れない
合同説明会で出合う採用担当者は、初対面であることがほとんど。自己紹介やあいさつをせずに、聞きたいことだけを聞いたのでは失礼にあたります。
本題に入る前にあいさつと名乗りを徹底しましょう。「はじめまして。現在○○の仕事をしているおもてなし太郎です」といった、シンプルな言い方で十分です。
質問に答えてもらった後も「承知しました。ご回答ありがとうございます」という風に、お礼を伝えてくださいね。
真摯な態度で聞く
質問が自己アピールとして作用することは多々あります。それゆえに「良い質問をして熱意を伝える」ということに気を取られ、聞く態度がおざなりになることも。
回答をもらっている間は、採用担当者の目を見て相槌を打ったり、適切にメモを取ったりするなど、真摯な態度で聞くことを意識してくださいね。
他者への配慮を忘れずに
合同説明会において、質疑質問に使える時間は限られています。ひとりでいくつも質問したり、小さすぎる声で質問して聞きなおしの時間が発生したりといったことがあると、他の求職者が質問できなくなるかもしれません。
また、最近ではオンラインで合同説明会が開催されることもありますが、直接顔を合わせなくても他者への配慮は必須です。
自分が質問する時以外はマイクをミュートにしておく、メッセージ機能で質問する場合は、誤字脱字に注意して誰が読んでも分かる文章にまとめるといったことを、心がけましょう。
質問しにくい内容は転職エージェントへの相談もおすすめ!
仕事探しをしていると「聞きたいけど採用担当者には聞きにくい……」といった疑問がわいてくることもありますよね。そのような時、頼りになるのは転職エージェント。企業とあなたの間に入り、しっかりフォローしてくれるので安心してエントリーに進めることでしょう。
ホテルや旅館の仕事探しで困った時には、おもてなしHRが力になります!