定時上がりでイキイキ働くにはどうすればいいのか
定時とは本来、契約を結んだ就業時間の終わりを指す言葉。定時で上がるのはごく当然のことですが、日本社会では長い間、それが難しい状態に陥っています。
どのように行動すれば、定時上がりで充実した日々を送れるのでしょうか。定時で上がるための働き方や、定時上がりのメリット・デメリット、すっきりした気持ちで上がるためのポイントなどを見てみましょう。
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定時上がりのメリット・デメリット
定時で上がれない状況を打破したい!と悩んでいる人は少なくないはず。具体的な対策を取る前に、定時上がりのメリット・デメリットを把握しましょう。
メリット
【プライベートな時間を確保できる】
実働8時間勤務の場合、定時で上がれば1日16時間の自由が手に入ります(1時間の昼休憩を含む)。睡眠時間や食事・お風呂、通勤時間などを多めに差し引いても、5時間程度は好きなことをして過ごせるのではないでしょうか。
ジムで体を動かしたり、資格勉強や習い事に励んだり。家族団らんや趣味を楽しむのも良いでしょう。人生は仕事だけではないはず。ワークライフバランスを整えれば、毎日さまざまなことができるのです。
【疲れが翌日に残らない】
残業続きで疲れていては、優秀な人でも本領を発揮できません。定時で上がり、ストレスを発散したり十分な睡眠を取ったりすることで、業務効率が上がる可能性があります。
また、頭の疲れが取れていればミスを防ぐことにも役立ちます。ミスの修正など、余計な業務が発生しなくなるため、長時間残業するよりも多くの仕事をこなせるかもしれません。
【勤務先のコストを削減できる】
従業員の残業は、企業にとってコストです。オフィスの照明や空調、パソコンを使うためには、電気代が掛かりますよね。また、疲れによるミスで余計な業務が発生することも、人件費のロスと言えるでしょう。
そして、残業には残業代が発生します。残業代を稼げないことは、従業員側からすればデメリットかもしれませんが、余計なコストは勤務先の存続に関わります。安定して長く働くことを考えれば、必ずしも損ではないでしょう。
デメリット
【残業代を稼げない】
先述の通り、残業代を稼げないことは従業員にとってはデメリットです。仕事が遅く、いつまでも残業して稼ぐ人が居る職場などでは、不公平を感じるのではないでしょうか。
また、基本給が低く、残業代を稼がなければ生活が成り立たない!という職場では、転職しない限り定時上がりは難しいかもしれません。
ただし、基本給に見なし残業代が含まれている場合は、残業しなくてもその金額がもらえるのでしない方が得でしょう。
さらに、最近では各企業が働き方改革の推進やコスト削減のために、残業を減らそうとしています。その取り組みに協力し、残業せずにきちんと仕事をこなす姿勢は評価されるはず。
ボーナスや昇進に影響する可能性もあり、長い目で見ればデメリットではないかもしれません。
【仕事が忙しくなりがち】
定時で上がるためには、割り当てられた仕事を本来の勤務時間内に終わらせる必要があります。
そのため、時間のゆとりがなく、忙しくなりがちです。また、時間を気にするあまり、重要なメールを見落としたり、計算を間違えたりといったミスが起こるかもしれません。
【悪い印象を与えるリスク】
定時で上がることによって「不真面目」「空気が読めない」などと思われる恐れがあります。
企業の体質によっては「残業するほど偉い」「長時間、会社に貢献することが美徳」といった考えが根付いてるかもしれません。
与えられた仕事をきちんとこなしていても「いつも定時で上がる」という理由で出世の道が閉ざされることもあるのだとか。
そのような社風が合わないと感じたら、転職も視野に入れましょう。
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定時上がりを実現する働き方4選
定時上がりを実現するためには、働き方にコツがあります。就業先の選び方や、仕事に対する心構えを見てみましょう。
残業に厳しい企業で働く
定時で上がるためには、定時で上がれる企業を選んで就業することがベスト。
例えば、外資系企業は雇用契約の遵守に厳しいため、勤務時間もしっかり守らせると考えられます。また、全社を挙げて残業時間の削減に取り組んでいる企業では、残業している方が注意されるといったことも。
定時上がりが当たり前だったり、定時上がりを推奨していたりする企業を探しましょう。
業務の効率化を追求する
自分の仕事を就業時間内に終わらせるためには効率が重要です。1日1日、スケジュールを立てて行動しましょう。
また、昔からのやり方や教わった手順を見直すこともおすすめ。「こうするものだ」と思ってやっていた作業に、ムダが潜んでいるかもしれません。
さらに、雑談に混ざっていつまでもおしゃべりに興じたり、仕事中にスマートフォンをいじったりしないように、自分を律することも必要です。
就業時間内は仕事に集中し、プライベートとメリハリをつけてくださいね。
引き受けるべき仕事かどうか吟味する
自分の領域を超えた仕事を依頼されたり、定時間際に仕事を振られた時などは引き受けるべきかどうかを考えましょう。
何でもかんでも引き受けていては、いつまでたっても仕事が終わりません。ただし、定時に上がりたいからという理由でけんもほろろに断るのは考えもの。
明らかに自分の仕事ではないという場合は別として、翌日の対応を打診するなど協力的な態度を示しましょう。
定時後の予定を決める
周りに流されて残業しがちな人におすすめの方法は、定時後の予定を決めておくことです。
定時後にやることがあれば「そのために帰る!」という強い意思を持てるはず。また、楽しい予定なら1日の仕事をこなす活力にもなるでしょう。
気持ちよく定時で上がるポイント3選
定時上がりはまったく悪いことではありません。しかし、多くの人が残業している中で帰宅するのは気が引けるもの。後ろめたさを感じずに、堂々と定時上がりするためのポイントを紹介します。
その日の仕事をやりきる
その日の仕事をやりきることは、責任を果たすという意味だけでなく、自分を納得させる意味でも重要なことです。
「今日やるべきことはすべて片付けた!」と思えれば、足取り軽く定時上がりできるはず。また、仕事の質を高めれば、より良い気分になれるでしょう。
進捗(しんちょく)状況を共有する
スムーズな定時上がりのためには、上司や同僚に仕事の進捗(しんちょく)状況を共有することもおすすめです。やるべきことをやっている、と示すことで周囲も定時上がりに納得してくれるでしょう。
日報を書いたり、進捗(しんちょく)状況を報告したりする仕組みがある場合は、どこまで進めたのかを分かりやすく共有してくださいね。
余計なことを考えない
「定時上がりはにらまれやすい」などと言われることもありますが、人はそれほど他者のことを見ていないものです。余計なことを考えて挙動不審になったりせず、ごく普通に上がりましょう。
残業が当たり前になっている職場でも、あなたが堂々と定時上がりすることで改善されていくかもしれません。
宿泊業界の悩み事はおもてなしHRにご相談を!
1日を振り返って「今日も仕事しかしていない……。」という状態が続いているのであれば、今回解説した内容を参考に定時上がりを目指してみてくださいね。努力や工夫で解決できない場合には、転職も視野に入れましょう。
ホテル・旅館における労働環境で悩んでいる場合は、おもてなしHRが力になります。