年収が100万円以上下がる転職は基本的におすすめできない
「働きたいと思っていた企業から内定が出たけど、年収が100万円ほど下がってしまう……」という状況に立たされた時、内定を辞退すべきか、思い切って入社すべきか悩んでしまいますよね。
基本的には、年収が100万円以上下がる転職はおすすめできません。
生活に与える影響があまりにも大きすぎますし、求人に載っていた業務内容と実態に相違があった時のダメージも計り知れないでしょう。
ただし、下がった年収でも贅沢をしなければ普通に暮らしていける見込みがあるのなら、転職に踏み切ってみるのはそう悪い選択ではないかもしれません。
・現職の年収……1000万円
・転職先での想定年収……880万円
・転職後想定される世帯年収……1500万円(子どもがいない共働きの夫婦)
上記のようなケースであれば、前向きに転職を考えてみてもいいのではないでしょうか。
しかし、下記のような場合には注意が必要です。
・現職の年収……400万円
・転職先での想定年収……300万円
・転職後想定される世帯年収……300万円(子どもが2人でパートナーには働けない事情がある)
極端な例ですが、このパターンで転職をしてしまうと生活の見通しが立たない恐れがありますので、現職に留まるか、もっと高い年収の企業を探すことをおすすめします。
「100万円下がる」という点にのみフォーカスして考えるのではなく、下がった後にもらえる額はいくらなのか、下がることによってどの程度生活に影響があるのかという視点で、年収のダウンについて考えましょう。
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転職すると年収が100万円以上下がってしまう理由
転職によって100万円以上年収が下がってしまうのには、どのような理由が考えられるのでしょうか。いくつかの例をご紹介していきます。
異業種へのキャリアチェンジのため
未経験の業種に就職するとなると、これまでのキャリアがあまり反映されないケースもあるようです。そのため、100万円以上年収が下がってしまうことがあるのだとか。
どうしても挑戦したい業種だったり、将来的な収入アップを見込んでの転職ならやむを得ないでしょう。
しかし、そこまで強い気持ちがなく、今後の見通しも明確に立っていない状態で転職を考えているのなら、もう一度検討し直すのが無難かもしれませんね。
役職・ポジションが下がる
役職やポジションが下がることにより、年収がダウンするケースも。現職に比べて責任が軽くなることを考えると、年収が下がるのも無理はありません。
行く行くは役職が付いたり、ポジションが上がることが明確であれば、一時的な年収ダウンだと考えて転職を前向きに検討してみてもいいのではないでしょうか。
転職先からの評価が低い
転職先の企業があなたをあまり評価しておらず、低い年収を提示されている場合もあります。
実際に働き始めた結果、評価が覆り年収がアップする可能性もゼロではありませんが、これは非常に稀なケースだと考えられます。
低い評価をつけられている企業に無理矢理入社しても、あまり良い未来は待っていないのではないでしょうか。
それならば、もっと高い評価をしてくれる企業を探した方が、結果的に成功だと思える転職をすることができるはずですよ。
長時間労働により稼いでいた残業代がなくなる
長時間労働や休日出勤が常態化しており、なおかつ残業代がきっちりと支払われている企業から転職すると、収入がかなり減ることが予想されます。
しかし、体調を考慮して適切な労働時間を設けている企業へ転職するのなら、ある程度の年収ダウンには目をつぶってもいいでしょう。
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年収が100万円以上下がる転職に踏み切る前に考えること
年収と労働環境、この二つは転職を考えるにあたって重要な軸だといえます。たとえ労働環境が良くても、年収が低いとなれば、転職を躊躇ってしまうのはむしろ自然なことでしょう。
しかし、年収が大幅に下がることが、必ずしも悪い結果をもたらすとは限りません。
年収が100万円以上下がる転職に踏み切る前に、十分考慮すべき点をまとめたので、検討材料としてぜひご活用くださいね。
今後の生活に深刻な影響が出ないか
年収が100万円下がった結果、生活にはどのような影響が出るのか、十分にシミュレーションをすることが重要です。
固定費を大幅に抑えたり、かなりの節約を余儀なくされることが想定されるのか、それとも毎月の貯金額を減らす程度で生活にはほとんど影響がでないのか、家庭によって状況は変わります。
もし今後の生活に深刻な影響が出そうな場合は、一度転職を踏みとどまり、もう少し年収が高い企業を探すのが無難ではないでしょうか。
家族は納得しているのか
一緒に住んでいる家族がいて、年収ダウンの影響を与えてしまう可能性があるのなら、納得してもらえるよう話し合うことが必須です。
もし家族に無断で転職をし、あまつさえ年収が100万円以上下がるとなれば、高確率で家庭内に不和が起こるでしょう。
最悪の場合、離婚に至ることも少なくないようなので、家族への説明は絶対に怠らないようにしてくださいね。
長い目で見た時年収がアップする見込みはあるのか
年収が一時的に100万円以上下がったとしても、数年後には現職よりも収入がアップする見込みがある、というタイプの転職もあります。
この場合、たとえ年収が下がったとしても、悪い転職ではないと考えられるでしょう。
年収が上がる条件を入念にチェックし、その条件を満たせる能力がご自身にあるのなら、前向きに検討してみてもいいのではないでしょうか。
自身と家族が納得しているなら、年収が100万円以上下がる転職を視野に入れることも可能
年収が100万円下がる転職が、必ずしも悪いとは限りません。
転職による収入減で生活の見通しが立たなくなったり、家族に苦労を強いてしまったりするリスクさえ避ければ、年収ダウンはそこまで大きな壁にはならないでしょう。
基本的にはおすすめできないものの、ご自身と家族が納得していて、生活が苦しくなる恐れが無い場合は、年収が100万円以上下がる転職を視野に入れることも可能ですよ。