高校生が履歴書を書くとき、「何からどう書けばいいの?」「手書きじゃなきゃダメ?」「アルバイトと就職で違うの?」と迷うこともあるでしょう。履歴書は社会に出る第一歩だからこそ、ていねいに準備したいですよね。
この記事では、基本の書き方から学歴欄の記入ルール、手書き・スマホ作成時の注意点、就職・アルバイトそれぞれの職歴の書き方までを、わかりやすく解説します。
高校生が履歴書を書く前に知っておきたいポイント
バイト応募でも履歴書はあなたの第一印象を決める大切な書類です。ここでは、書く前に押さえておきたい基本的なポイントを紹介します。
履歴書は「ていねいに書く」が基本
履歴書で大切なのは、字のうまさではなく「ていねいさ」です。文字が雑だったり、誤字脱字があったりすると、「この人はいい加減かも」と思われてしまうこともあります。
ボールペンで書く場合は、下書きをしてから清書するのがおすすめです。
スマホやパソコンで作成する場合も、誤字チェックや改行位置などに注意し、見やすく整えることを意識しましょう。
正式名称や正しい表記を使う
学校名や学科名は、省略せず正式名称で記入しましょう。
たとえば「都立〇〇高校」は「東京都立〇〇高等学校」、「普通科」なども忘れずに書きます。略称や俗称ではなく、公的な書類としての正確さを意識することが大切です。
なお、高校卒業後に大学や専門学校への進学が決まっている場合は、「〇〇大学 〇〇学部〇〇学科 進学予定」などと記入することもあります。学校からの指示がある場合は、それに従いましょう。
本人希望欄に希望を記入する
「本人希望欄」は空欄でも問題ありませんが、希望がある場合は具体的に、簡潔に書いておくと親切です。
たとえば「土日中心で働きたい」「平日は18時以降が希望」など。特にバイト応募では、シフトの希望を伝える手段として活用できます。
空欄が不安な場合は、「特にありません」と記載しておくのが無難です。
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【就職・アルバイト別】高校生の履歴書・学歴欄の正しい書き方
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学歴欄の書き方には基本ルールがありますが、就職活動かアルバイト応募かによって、書き方のポイントが少し変わります。
ここでは、まず共通ルールを押さえた上で、就職・アルバイトそれぞれのケースに合わせた記入方法を解説します。
就職・アルバイト共通|学歴欄の基本ルール
就職でもアルバイトでも、高校生が履歴書に記入する学歴欄の基本ルールは共通です。まずは、書くうえで気をつけたいポイントを押さえておきましょう。
西暦でも和暦でもOK。ただし統一を
学歴欄の年号は、西暦・和暦のどちらを使っても構いません。ただし、履歴書内で混在するのはNGです。すべて西暦 or すべて和暦で統一しましょう。
中学校の卒業は「1行のみ」でOK
高校生の場合、中学校卒業から記入するのが一般的です。中学は「〇〇中学校 卒業」の1行だけで問題ありません。小学校の記載は省略して構いません。
高校は「入学」と「現在の状態(在学中・卒業見込み)」を分けて書く
高校については「〇〇高等学校 入学」と、現在の在籍状況(在学中/卒業見込み)を別行で記入します。「同上」や「〃」は使わず、行を分けて正式名称で記入するのが基本です。
就職用の学歴・職歴欄の書き方
高校卒業後に就職を希望している場合は、「卒業見込み」をしっかり記入し、これまでに働いたことがある場合は職歴欄も忘れずに書きましょう。
高校の次の行に「卒業見込み」と明記する
「〇〇高等学校 卒業見込み」と書き、卒業予定年月(例:2026年3月)を正確に記入します。就職ではこの表記が必須なので、忘れずに明記しましょう。
アルバイト経験がある場合は職歴欄に記入する
お金をもらって働いたことがあるなら、それも立派な「職歴」です。たとえ短期間でも、バイト経験があれば職歴欄にしっかり記入しましょう。勤務先の名前や働いていた時期、どんな仕事をしていたかを簡潔に記載すれば問題ありません。
アルバイト用の学歴・職歴欄の書き方
アルバイトに応募する場合でも、履歴書の学歴・職歴欄はしっかり見られています。ここでは、バイト応募のときに気をつけたい記入ポイントを紹介します。
「在学中」と記載して現在の状況を伝える
高校の学歴は、「〇〇高等学校 入学」と「〇〇高等学校 在学中」の2行で記入します。卒業予定日までは不要ですが、在籍していることが伝わるように記入しましょう。
アルバイト歴がない場合は「職歴なし」と明記する
はじめてのバイト応募で職歴がない場合も、職歴欄を空白にするのではなく、「職歴なし」と記入するのがマナーです。空欄のままだと、「書き忘れたのかな?」と思われることがあります。
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手書き・スマホそれぞれの履歴書作成時の注意点
最近はスマホやパソコンで履歴書を作る高校生も増えていますが、手書きが必要な場面もあります。ここでは、両方の作成方法の注意点をそれぞれ紹介します。
手書きで履歴書を作成するときに気をつけたいこと
履歴書を手書きで作成する場合は、ていねいさとミスのなさが最も重要です。文字の上手さよりも「きちんと書こうとしている姿勢」が見られています。
以下のポイントを確認して、ていねいな仕上がりを目指しましょう。
油性ボールペンを使う
シャープペンシルや消せるボールペンはNGです。書いた文字が消せる筆記具は、公的な書類には適していないので、必ず油性ボールペンを使いましょう。
下書きしてから清書する
いきなり清書するとミスしやすいので、履歴書に鉛筆やシャープペンで下書きをし、内容が整ってから本番用に書きましょう。
修正液・修正テープは使わない
誤字や書き間違いをしても、修正道具での訂正はマナー違反とされています。新しい用紙に最初から書き直しましょう。
机の上をきれいにしてから書く
紙が汚れたり、インクがにじんだりするのを防ぐためにも、清潔な環境を整えてから書き始めるのが安心です。
スマホやパソコンで履歴書を作成するときに気をつけたいこと
スマホやパソコンで履歴書を作ると、短時間で整ったレイアウトに仕上げられるのがメリットです。ただし、作って終わりではなく、印刷や提出方法にも気を配ることが大切です。
以下のポイントを確認して、見やすくていねいな履歴書を仕上げましょう。
一般的なフォーマット(JIS規格など)を使う
履歴書の形式は、学校指定や企業指定がない場合、JIS規格などの標準的なフォーマットを選ぶのが無難です。見慣れた形式は、採用担当者にとっても読みやすく安心感があります。
入力ミスや自動変換による誤字に注意
スマホやパソコンで文字入力をすると、変換ミスや記号のズレが起こりやすくなります。印刷前に必ず読み返して、誤字脱字がないかをチェックしましょう。
PDF形式で保存・印刷する
アプリや編集ソフトで作ったままでは、ほかの端末で開くとレイアウトが崩れてしまうことがあります。PDFに保存してから印刷することで、体裁の乱れを防げます。
印刷時のサイズや余白を確認する
履歴書の用紙サイズは、A4またはB5が一般的です。縮小印刷や余白のズレがあると、提出時にマイナス印象になってしまうことも。印刷プレビューで仕上がりを確認しておきましょう。
高校生が悩みがちな履歴書に関するよくある質問
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はじめて履歴書を書く高校生にとって、書き方の細かい部分で迷うことは多いはずです。ここでは、高校生が悩みがちな履歴書に関するよくある質問をまとめました。
履歴書って市販のものでいい?
手書きじゃないとダメ?スマホやパソコンでもいい?
自分の字に自信がないときはどうすればいい?
「卒業見込み」っていつから書けばいいの?
就職用の履歴書は、提出前に先生に見せるべき?
職歴ってどこまで書けばいいの?単発バイトもOK?
高校生の履歴書の書き方は「正しく・ていねいに」がポイント
履歴書は、あなたの情報を正しく伝えるとともに、「この人と直接話をしてみたい」と思ってもらうための書類でもあります。
そのため、形式やマナーを守って、ていねいに仕上げることが大切です。学歴欄や職歴欄は、基本ルールを押さえて正確に書くだけで、誠実な姿勢が伝わります。
スマホやパソコンで作成する場合も、手書きで仕上げる場合も、「見やすさ」と「読みやすさ」を意識して、自信を持てる履歴書を完成させましょう。
履歴書などの応募書類をきちんと整えておくことは、理想の仕事に出会うための第一歩です。
宿泊業界でのバイトや就職を考えている高校生の方は、おもてなしHRにご相談ください。履歴書の書き方から、お仕事選びまで丁寧にサポートします。
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