ホスピタリティが高いとは?好事例から学ぶホスピタリティ力を高める方法!
目次
ホスピタリティが高いとは?
ホスピタリティとは、目の前のお客様に対価を求めずに提供するサービスや計らいを指す言葉で、日本で言う「おもてなし」に近いものです。
接客を伴う職場で言葉にされることが多く、接客業の経験がある方であれば1度は耳にしたことがあるかもしれません。
つまり、ホスピタリティが高いということは、思いやりのある行動がとれるということ。お客様に心地よくサービスを利用してもらうために、なくてはならないスキルでしょう。
では、ホスピタリティ精神を高めるために、何か良い方法はあるのでしょうか?次項からは、基礎知識や好事例、スキルを高めるための方法について紹介します。
ホスピタリティ精神が高い人には基礎がある
まずは、「ホスピタリティ」という言葉について理解を深めていきましょう。
ホスピタリティの語源
ホスピタリティのもともとの語源は、ラテン語の「hospes(ホスピス)」であると言われています。
hospesの意味は「客人等の保護・保護者」。このホスピスが派生し、病院や療養施設などの意味を持つ英語の「hospital(ホスピタル)」が生まれたと考えられているようです。
病院などでホスピタリティの精神性に触れることが多い、と感じるのも頷けるのではないでしょうか?
サービスとの違い
サービスとホスピタリティ、両者の明確な違いは「主従関係の有無です」。
サービスの語源であるラテン語の「servus(セルウス)」の意味は「奴隷」。これは英語の「servant(サーヴァント・召使)」にも派生しています。
このようなことから感じ取れる通り、サービスは奉仕する側・される側の立場が明確になっています。
現代では、報酬の対価として従うことを意味する言葉となったサービス。一方で、ホスピタリティは対価や報酬を求めません。
つまり、ホスピタリティはサービスよりも主従関係の線引きが曖昧で、精神性が強いものとして捉えることができそうです。
ホスピタリティの類語
【おもてなし】相手の有無に関わらず、心を込めたおもてなしをおこなうこと。
【厚遇】手厚くもてなすこと
【接遇】お客様に寄り添った質の高い接客のこと
【思いやり】他者の気持ちに配慮して接すること
【心遣い】他者の心を思い、気を遣うこと
上記はホスピタリティの類語として知られる言葉です。
すべて「ひとりひとりに合わせる」「相手の心に近づく」といったニュアンスが含まれています。ホスピタリティの理解を深めるうえで、よく耳にする言葉なので併せて覚えておきましょう。
ホスピタリティ精神が高いと評価された好事例
ホスピタリティ精神に溢れた接客を受ければ、お客様は心を揺さぶられます。そして、感動を覚えた話は人づてに広がっていきます。
ここでは、「あのホスピタリティに心を動かされた!」という4つのエピソードを紹介しますので、ホスピタリティ精神を高めるヒントとして参考にしてみてください。
雨の日でもお客様を笑顔にしたい!
質の高いホスピタリティ・おもてなしを提供することで有名な某テーマパークでは、アトラクションやパレード、スタッフなどに魅了されて例年多くのお客様が足を運んでいます。
中でも有名なのは、雨水を使ったパフォーマンス。ほうきでさらりとキャラクターを描き上げる姿を、SNSで目にしたことがある方も多いかもしれません。
実はこのパフォーマンスは、あるひとりのスタッフが「雨の日のお客様の気分を晴れやかにしたい!」と始めたことがきっかけとなったよう。
マニュアルにとらわれない、お客様の気持ちに寄り添って生まれた素敵なパフォーマンスです。
ナイフが左、フォークが右?
「ナイフは右、フォークは左」というのがテーブルマナーです。一見、カトラリーが逆に置かれていたら非難を受けそうですよね。
しかし、ナイフとフォークが逆に置かれていたことに感動を覚えたお客様もいるようです。
このお客様は左利き。結婚式場のスタッフが新婦の左利きを確認し、式当日になって逆にセッティングしておいてくれたというものでした。
飲食店であれば、常連のお客様にもいかすことができそうなホスピタリティですね。
家につくまでほっこり
冬の外食は、家に帰るのも少し億劫になってしまうもの。そこで、とある飲食店では退店時に人数分の使い捨てカイロを配るサービスをおこなっており、お客様から好評を得ています。
寒い冬に触れるあたたかさは一層身に沁みますよね。身体とともに心もあたたかくなったという素敵なエピソードです。
「お嬢ちゃん、私と一緒に歩いてくださる?」
少し毛色の違ったエピソードで紹介したいのは、お客様同士のホスピタリティが光ったエピソード。
駄々をこねてホテルのロビーで寝転がり、その場を離れようとしなくなったイヤイヤ期の子どもがいました。一度こうなってしまうと注意しても、手を引いても動いてくれません。
困り果てたお母さんの前に現れたのは、身なりの整った素敵なご婦人でした。
子どもに優しく「お嬢ちゃん、私をフロントまで案内してくださる?」と声をかけると、子どもはすくっと立ち上がり案内をしてくれたそうです。
お母さんはその姿に大変感動したとのこと。人生経験豊富で、柔らかな雰囲気のご婦人ならではのお声がけですよね。
高いホスピタリティ精神を身に付ける5つの方法
ホスピタリティ精神を高めるためには、お客様への接客時はもちろんのこと、日常的に意識することが大切です。
ホスピタリティ精神を身につける方法を5つ紹介しますので、実践してみてくださいね。
常に笑顔をキープする
質の高いホスピタリティの入口となるのはなんといっても笑顔。笑顔を見て嫌な気持ちになる方は、そういないですよね。
口角とあわせて目元でも笑った表情をつくることができるよう、常日頃から意識して生活してみてくださいね。
困ることのないように先回りする
高いホスピタリティ精神を持っている方は、常にアンテナを張っています。
「ここに誰か躓きそうだから物を移動させておこう」「おしぼりが切れそうだから先に補充しておこう」など、お客様がスムーズに行動できることを考え、実行しているのです。
マイナスをゼロにするような行動ですので、お客様が気付いてくれることは少ないかもしれません。しかし、わかる方にはわかるものです。
常に改善点を探す目を光らせて、隙のないホスピタリティ精神を培っていきましょう。
相手を喜ばせるための気配り・心配りを忘れない
ゼロをプラスにするような行動を意識することも、高いホスピタリティを身につけるために必要なことです。
相手が喜ぶ姿を想像したり、自分が受けて嬉しい接客とは何か考えたり、想像力を働かせて実行していきましょう。
会話中は聞き上手を意識する
「本当に話が上手い人は聞き上手」という有名なフレーズがあります。相手の呼吸に合わせて会話を進めることができることから、聞き上手は話し上手と言われるのだとか。
ホスピタリティのスキルを高めたいという方は「発言すること」だけでなく「会話をすること」にフォーカスしましょう。
一方的に話しがちだなと思う方は特に、聞くことを意識してコミュニケーションを取ってみてくださいね。
相手を褒める
お客様に自然と「お似合いです」「素敵です」という言葉をかけられるようになれたらスマートですよね。
そのために取り組んでいきたいこととしては、職場内などで積極的に褒め言葉を使うという方法。ポジティブな言葉は自分も周囲も明るいものにしてくれます。
相手を褒めることを習慣化できれば、人の良い点が目につきやすくなるでしょう。
ホスピタリティ精神が高いと多くの人を笑顔にできる
ホスピタリティ精神が高い方は、自然と多くの人を笑顔にし、多くの人に慕われています。ホスピタリティのスキルを高め、喜びを与えられる人を目指していきましょう。
また、「質の高いホスピタリティを身につけたい」「ホスピタリティをいかせる仕事がしたい」などお考えであれば、ホテル・旅館で仕事を探してみませんか?
お客様へのおもてなしを第一にしているホテル・旅館では、質の高いホスピタリティを身につけることができます。
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