企業人とは
企業人は、企業に所属して組織内で仕事に従事する人のことをあらわす言葉です。
企業に所属していれば誰もがそう呼ばれるのではなく、とりわけ意欲的に働く人や情熱を持って働く人のことを企業人と呼ぶ場合に用いることが多いようです。
企業人と呼ばれる基準は特にありませんが、企業の利益や目標を追求したり、自身の役割や職務に集中したりして、企業の成長や発展を目指している姿勢によって判断されるようです。
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【企業人とは】社会人との違い
企業人に似た言葉に「社会人」があります。
社会人は、学業を終了して社会で働く成人を指すことが一般的で、企業に就職していれば全員が社会人です。
企業人は「意欲的に働く人や情熱を持って働く人のこと」を指しますが、意欲や情熱が低かったり、優秀とは言えなかったりしても「社会人」の対象です。一般企業だけでなく、公務員や自営業、非営利団体のメンバーなども社会人に含まれます。
また、保護者から独立し、自分自身の責任において社会との繋がりを持つ人のことを社会人と言うこともあります。
社会人は、企業などに所属しているかどうかではなく、社会とのつながりがあるかどうかによって判断されます。
社会における役割や責任を持ち、社会の中に活躍の場があれば「社会人」なのです。
フリーランスや専業主婦であっても社会人ですし、フリーターやアルバイトなど、一般的に不安定と言われる就業状況でも、社会人に変わりはありません。
社会とのつながりを持ち、さまざまな面で自立したり責任を負っていたりすれば社会人ですから、企業人も社会人の一員です。
企業の利益や目標を追求したり企業の成長や発展に貢献したりするのが「企業人」であるのに対し、社会の発展やより良い未来の実現に向けて活動するのが「社会人」です。
それぞれ、含まれる人物や活動領域の広さに違いがあります。社会人の方が広義で企業人は狭義であると考えて良いでしょう。
確かに違いはありますが、いずれも社会の発展に向けて貢献する役割があることは同じと言えそうです。
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【企業人とは】地域おこし企業人
「企業人」が含まれる名称に「地域おこし企業人」があります。
これは、総務省が推進している地方創生の施策である「地域活性化起業人」という制度の旧称です。
企業と自治体が契約して、民間企業から自治体に社員を派遣する仕組みで、三大都市圏(東京圏、大阪圏、名古屋圏)に所在する企業に勤めている社員と1429の地方自治体が対象です。
派遣された社員が派遣先で起業したり事業改革を進めたりすることで、地域の課題を解決しようというプログラムで、令和2年度までは「地域おこし企業人」という名称でした。
現在は「地域活性化起業人」と呼ばれていますが、制度の内容に違いはありません。
地域活性化起業人(旧称:地域おこし企業人)の任期は半年から最大3年間で、任期中は地域の資源や文化を活用して、地域経済の活性化や課題解決に取り組みながら、地域の持続可能な発展に貢献することを目的に活動します。
一般的に言われる「企業人」とは全く意味が異なりますが、地域の発展に意欲的に取り組むという点では、「企業人」が指す人物像に共通点はありそうです。
この制度は国の特別交付税の対象です。
派遣元企業には、年間最大560万円/人の人材派遣にかかる経費補助があったり、受け入れ自治体・企業には、受け入れ準備の費用として年間最大100万円/団体(措置率50%)の支援が行われたりします。
また、地域活性化起業人がおこした事業に対する経費として年間最大100万円/人(措置率50%)の支援もあります。
令和4年度に活動した地域活性化起業人の人数は618名で、令和3年度の395名から約56%増加したという結果があります。民間企業の新しい社会貢献のかたちとして、今後さらに注目を浴びそうです。
参考:地域活性化起人/総務省
地域おこし企業人は企業人・社会人が活躍の場を広げるチャンス!
「企業人」「社会人」「地域おこし企業人」について、それぞれの意味を解説しました。
それぞれ活躍の場に違いはありますが、いずれも企業や社会、地域に貢献する役割や責任を担っています。
地域おこし企業人には、観光振興に分野で活躍できる人材が募集されることがあります。
ホテルや旅館での経験を活かして、地域活性化に貢献できるのではないでしょうか。