仕事を辞めたいけどお金がない……どうする!?
仕事を辞める時には、先々のことまでしっかり考える必要があります。お金に関することは、その筆頭と言えるでしょう。仕事を辞めたくてもお金がない場合は、どのように動けば良いのでしょうか。
退職後にかかるお金や、お金に困った時の対処方法を詳しく見ていきましょう。
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仕事を辞めた後にかかるお金を把握しよう
総務省統計局の家計調査によると、単身世帯における1カ月の消費支出は16万1753円です(2022年時点)。
普段の生活は、仕事をしているからこそ成り立つもの。お金がない状態で何も考えずに仕事を辞めてしまうと、たちまち生活が立ち行かなくなります。まずは仕事を辞めた後の暮らしに、どの程度のお金がかかるのか把握することが必要です。
仕事を辞める際には、以下の出費に特に注意しましょう。
参考:単身世帯の消費支出額について/e-Stat 政府統計の総合窓口
住民税
会社勤めをしている方は一般的に、毎月の給与から住民税が天引きされています。会社を辞めれば当然、給与天引きができなくなるため、その後の納税に要注意。
会社を辞める時期によっては、該当期間の残額が最後の給与や退職金から一括で天引きされたり、一括もしくは4分の1ずつ自分自身で納めたりしなければなりません。
1カ月ごとの天引きよりも、大きな金額を納めることになるので気をつけましょう。退職後の住民税については、以下の記事で詳しく解説しています。併せてご一読ください。
国民健康保険料
退職後すぐに再就職せず、後述の健康保険任意継続制度も利用しない場合は、健康保険が社会保険から国民健康保険に切り替わります。社会保険の場合、保険料の半分を勤務先が負担してくれますが、国民健康保険の保険料は全額自己負担。
また、社会保険は扶養家族が何人いてもかかる保険料は1名分ですが、国民健康保険は加入する世帯の収入と人数で保険料が決まります。扶養家族が多ければ多いほど、保険料が高くなることを押さえておきましょう。
転職活動費
次の仕事を探すためにも、お金がかかります。スーツを新調したり、履歴書用の写真を撮影したり。
面接に行くたびに交通費がかかることも、忘れてはいけません。地方在住者が都市部にある企業で面接を受けるなどのケースでは、新幹線代と宿泊費で数万円の出費になることも。
ホテル&旅館業界の就職・転職についての記事
仕事を辞めたいけどお金がない時の対処方法4選!
生きるためには、どうしてもお金が必要です。「仕事を辞めたいけどお金がない……」という時の、対処方法を考えていきましょう。
転職先を見つけてから退職する
ベストな方法は、転職先を見つけてから退職することです。転職活動中も、これまで通り給与を得られるため、路頭に迷う心配がありません。金銭的な不安や焦りがないため、腰を据えてじっくりと転職活動に打ち込めるはずです。
また、在職中に次の仕事を探すことで、転職市場では「計画性のある人物」と評価されます。仕事探しにも有利に働くので、可能な限り転職先を見つけてからの退職を目指しましょう。
今の仕事と求職活動を両立するのは大変なことかもしれませんが、転職エージェントを活用するなどの工夫で、効率的に進めてくださいね。
お金を貯めてから退職する
「今すぐ仕事を辞めたい!」という程の状況でなければ、ある程度の貯蓄を作ってから辞める方法もおすすめです。
外食を控えてお弁当を持参したり、使い捨てコンタクトからメガネでの生活に変えたりと、生活を見直せば節約できるポイントは少なからずあるはずです。
また、ボーナスの支給を待って辞めるのもひとつの手段。多少の後ろめたさを感じるかもしれませんが、辞めてからの生活の方が重要です。
ただし、給料が少なすぎたり、ボーナスがなかったりという職場では思うように貯金できないことも。その場合は別の手段を講じましょう。
短期のアルバイトや派遣で働く
今の仕事がつらく、心身にダメージを受けているなら先にやめたほうが吉と出ます。お金の心配はあるかもしれませんが、健康で働ける状態なら何とかなるもの。
健康被害が出る前に勤務先を辞めて、短期のアルバイトや派遣で働きながら転職活動に励むのもアリでしょう。短期のアルバイトや派遣といった働き方は、定時で上がれることがほとんどで、正社員として働くほどのプレッシャーはないことが一般的。無理なく転職活動と両立できるのではないでしょうか。
また、最近では1日数時間だけのアルバイトを探せるアプリや、都合の良い時に稼働できるフードデリバリーの仕事などもあります。上手に活用しましょう!
支援制度などを活用する
退職後の金銭的な負担を軽減するためには、支援制度などを活用することもおすすめです。
前述のとおり、国民健康保険は保険料が高くなりがちですが、退職前の健康保険組合でそのまま被保険者となれる「任意継続被保険者制度」という制度があります。退職後の保険料は全額負担となりますが、扶養家族の保険料はかかりません。
また、退職理由が自己都合の場合、2カ月もしくは3カ月の給付制限期間があります。しかしハラスメントなど職場環境の問題で辞めた場合は、会社都合での退職として認められ、すぐに受給が始まることも。ハローワークの職業訓練を受けながら給付金をもらえる制度も。
仕事を辞めたことで家賃が払えない場合には住宅確保給付金を受給できる可能性があります。
こうした制度を活用しながら、長く働ける転職先を探してはいかがでしょうか。
参考:
仕事を辞めたいストレスを我慢するのはNG!
退職後のお金について、シビアに考えることは重要です。しかし、自分の心身を大切にすることも、忘れてはなりません。今回の記事を参考に、限界を迎える前の退職を目指してくださいね!
なお、次の仕事を探す際には転職エージェントの活用もおすすめ。宿泊業界に興味のある方は、おもてなしHRにご相談ください!