1300年の歴史を持つ渋温泉の魅力。概要や泉質、暮らしについて

長野県北東部に位置する渋温泉は、古くから湯治場として栄えてきた歴史を持つ、風情あふれる温泉地です。豊富な湯量も自慢の一つで、地面を掘ればすぐに温泉が湧きだすのだとか。周辺には猿が温泉に浸かる姿を観察できる野猿公苑もあり、海外からの観光客も訪れます。ここでは、渋温泉の概要や暮らしについてご紹介します。

目次

    渋温泉とは

    渋温泉

    iStock/oriba

     

    古くから湯治場として栄えてきた渋温泉。概要や歴史についてご紹介します。

    渋温泉の概要とアクセス

    渋温泉は長野県の北東部、下高井郡山ノ内町に位置する、豊富な湯量と泉質を誇る温泉地です。最寄り駅は長野電鉄の湯田中駅で、駅から温泉街までは車で約5分の距離にあります。

     

    周辺には志賀高原があり、春の新緑、夏のトレッキング、秋の紅葉、冬のスキーと一年を通して自然を満喫することができるエリアです。

    渋温泉の歴史と現状

    渋温泉の開湯は古く、およそ1300年前に奈良時代の僧侶が開湯したと伝えられます。その後、戦国時代には有名な武将の隠れ湯として利用されていこともあるようです。

     

    湯治場や草津街道の宿場街としての歴史も長く、その間、土砂災害や火事に幾度も見舞われながら再興を繰り返してきました。現在は、大正から昭和初期の木造建築が残り、レトロな風情を感じさせる温泉街となっています。

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    渋温泉の泉質と温泉街、周辺の観光スポットについて

    温泉イメージ

    iStock/NicolasMcComber

     

    さまざまな湯色を持ち、温泉巡りを堪能できる渋温泉。渋温泉の泉質や効能、温泉街の楽しみ方についてご紹介します。

    渋温泉の湯量と泉質について

    渋温泉は源泉が数多くあり、地面を掘ればすぐお湯が湧きだすほど豊富な湯量を誇ります。そのため、渋温泉の旅館と外湯は、どこも源泉掛け流しとなっています。源泉ごとに泉質の成分が異なることから、さまざまな湯色と効能を楽しむことができるのも魅力です。

     

    湯色で言えば、無色透明や白濁した湯、鉄分が豊富な褐色を帯びた湯、緑がかった湯などがあります。源泉温度は58~98℃、主な泉質はナトリウム・カルシウム-塩化物・硫酸塩温泉で、効能は神経痛や疲労回復、うちみ、冷え性など、さまざまな症状によいとされています。

    参照:温泉一覧/山ノ内町公式HP

    味わい深いレトロな温泉街と周辺観光スポット

    渋温泉街は格子窓や土壁の建物など、大正時代から昭和初期の建築物が大切に残されており、タイムスリップしたようなレトロな風情が漂います。石畳の小道や細い路地には、みやげ物屋や昔懐かしい店が軒を連ね、射的場や卓球場、折り紙や紙芝居、懐かしのおもちゃのギャラリーなど、個性豊かなお店が並びます。

     

    温泉街には9つの共同浴場があり、浴衣姿で温泉街を散策しながら外湯めぐりを楽しむこともできます。

     

    また、渋は祭り好きでもあり、毎月なにかしらの祭りが開催されています。神社の祭礼やどんど焼、渋温泉夏祭りなど季節を彩る手作りのイベントは、住民も旅人も一緒になって渋温泉を盛り上げています。

     

    さらに、渋温泉のグルメとして、さまざまな趣向を凝らした温泉まんじゅうが人気です。味噌味やクルミ、蕎麦など、店ごとにこだわりがあります。どのお菓子にするか迷ってしまう方には「いとをかし箱」という手提げの箱があり、いろいろな店のお菓子やおみやげを詰めることができるとあって観光客に喜ばれています。

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    渋温泉にあるホテルや旅館での働き方と暮らし

    夜の町並み

    iStock/SeanPavonePhoto

     

    渋温泉の旅館やホテルで働く

    湯量豊富な渋温泉は、自家源泉や個性的な浴室を複数備えた宿が多いのも特徴です。また、代々当主の名前を襲名して受け継ぐ老舗の宿や、国の登録有形文化財に指定されている貴重な宿もあります。

     

    渋温泉では昔から、訪れる人をまち全体でもてなす気風があり、渋温泉ならではの素朴で温かいおもてなしを学ぶことができるでしょう。また、渋温泉にはリピーターの客層も多く、家族のような付き合いをしているお客様もいるそうです。繁忙期で宿が忙しいときには、お客様が宿の車を使って他のお客様を送迎していることもあるなど、お互いに気心の知れた飾らないおもてなしが渋温泉の魅力と言えるかもしれません。

     

    渋の方言には「お天馬(おてんま)」という言葉があり、これは「自分たちのことは、自分たちの力で行う」ことを言います。渋の人々にはふるさとを愛し大切に思う気持ちが根付いており、源泉の管理も業者任せにせず、住民自らが街並を整え、道を季節の花で飾り、引湯管に沈殿する温泉成分の清掃活動なども行っているそうです。

    渋温泉の暮らし

    渋温泉では寮を持っている宿が多いことから、住居に困ることはないようです。また、新しい取り組みとして、使わなくなった旅館をリフォームして、寮として運営しているところもあります。

     

    そこでは、複数の異なる旅館やホテルのスタッフが生活するので、お互いの情報交換もできるなど地域の活性化に期待されています。

    豊富な湯量を暮らしに活かす

    豊富な湯量は観光だけでなく、暮らしの資源としても有効活用されています。各家庭や宿に源泉を供給するため、地下に源泉を引くトンネルとパイプを張り巡らし、給湯や冬の暖房などに利用されています。また、降雪量の多い地域ですが、積雪を溶かすのにも温泉熱が利用されているそうです。

    素朴で気さくな人柄にふれる渋温泉の暮らし

    夜の町並み

    iStock/Sompote SaeLee

     

    渋温泉は湯治場や宿場町として大勢の人を迎え入れていた歴史から、訪れた人をあたたかく、旧知の仲のように接してくれる気さくでおおらかな人柄があると言います。

     

    移住を検討している人にとっても、移住しやすいまちではないでしょうか。渋温泉は地域のつながりが深いので、溶け込めるかという点では向き不向きがあるかもしれません。山ノ内町ではお試し移住体験ができる住宅の提供をしていますので、実際の暮らしを体験してみるのもよいでしょう。

     

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