優秀な人材を採用するためには、求職者の資質を見極め、見抜くことが求められます。職歴や経験からでは知ることのできない、求職者の本来の姿を探るためにはストレートな質問だけでは足りません。特に、ホテルが重要視している協調性については、考え方や基準が曖昧です。共にホテルを成長させる人材として、協調性に対してどのような考え方を持っているかを探るためには、面接官の質問技術も求められます。

面接時の質問で協調性を見抜く

履歴書や職務経歴書があればすぐに分かります。企業や面接官が本当に知りたいのは学歴や資格の有無よりも、求職者の資質や考え方です。

多くの企業では、求職者に協調性に対する質問をします。従業員の協調性は、業務を円滑に進めるためのプラスアルファの要素です。

協調性の定義は曖昧な部分もあるため、企業が求める協調性と求職者の考える協調性が、必ずしも一致するとはいえません。面接時には、共に働く人として、一丸となって企業の成長、利益の向上を目指せる人材であるか判断しなければなりません。

協調性の有無だけでなく考え方や認識がどんなものかは、履歴書の内容や求職者の自己PRだけでは、知ることが難しいものです。本物どうか、企業の思いと一致しているかを見抜くためには、面接で投げかける質問が重要な役割を持っています。

ホテルの面接では協調性を見抜く質問が重要

協調性は企業の一員として、周囲と協力して働く上で必要な性質のひとつであり、社会人としての考え方としても重要視されています。特にホテルで勤務する場合は、部署の枠を越えた、チームワークを意識した働きが求めらえる場面が数多くあります。

そのため、ホテルの面接では必ずといって良いほど、協調性を見抜く質問が用意されます。語学力に長けてたり、高学歴であったとしても、周囲との調和や協力の姿勢を持ち合わせていなければ、ホテルマンとして優秀な人材とはいえません。

ホテルマンとして求められる協調性とは

日本の企業の多くでは、協調性が高く評価される傾向にあります。そのため、協調性の高さやチームワークを発揮した経験談をPRする求職者は少なくありません。

協調性の定義は曖昧です。

複数人のグループの中で波風を立てない人、異なる意見を中心でまとめることが得意な人、どちらも協調性として表現されます。

ホテルマンに求められる協調性は、どういった姿が正解なのでしょうか。ホテルマンが協調性を求めらる理由のひとつは、チーム一丸となって最高のパフォーマンスを実践するためでしょう。一人ひとりが主体性を持ち、その能力と可能性を最大限発揮できる環境を共に築く意欲も必要です。

協調性を見抜く質問例

協調性の定義は曖昧です。面接時で協調性について問うのであれば、質問の意図を理解し、明確な判断材料となる返答が期待できる質問を用意する必要があります。

働きやすい職場とはどういう職場ですか。

求職者にとって、働きやすい労働環境や労働条件は重要でしょう。

働きやすい職場にするためには、風通しが良く、情報共有や意見交換が活発に行えている環境であることが大切です。また、その環境をつくるためには、協調性が欠かせません。

企業の一員として、より良い職場環境を作り上げる、周囲との協力に対する考え方が読み取れるでしょう。特にホテルの場合はシフト勤務になることも多く、所属部署内の信頼関係は重要です。

その場にいない従業員の動きも考慮しなければならないので、求職者には他者の働きやすさにも目を向けて欲しいところです。

集団の目標と自分の目標がくい違ったときどのような態度をとりますか？

目標を持ち努力を重ねる、前向きな姿勢をアピールする求職者は少なくありません。

企業には必ず、ビジョンや利益に対して明確な目標が設定されています。企業全体に限らず、所属する部署やチームでも同様です。

そのため、個人的に目指しているもの、目指したいものと、組織が求めているものが合致しない場合があります。

そういった場合に、どのような態度を示すかどうかは、企業の成長につながる重要な情報です。また、どう思うかではなく、態度について問うことで、具体的な行動を聞き取り、求職者の主体性と調和への理解を掘り下げることができるでしょう。

ホテルの場合は、お客様が求めているものを提供することが求められます。自分が良いと思っていることが、必ずしもお客様にとっての正解ではありません。そういった食い違いが起こった場合の対応についても知りたいですね。

あなたはチームメンバーとして仲間にとってどのような存在ですか？

他者からの評価を客観視して、自己分析ができているかどうかを知るだけでなく、チームの中でどうありたいかを問うことができます。

他者への同調や臨機応変さばかりではなく、時には活発な意見交換ができることを聞き取れると良いでしょう。

ホテルの場合は、部門や部署の枠を越えたコミュニケーションが必要で、年齢や経験に関わらない協力体制を取ることもあります。

他者の意見や企業の習慣に疑問を抱き、改善の道を探るような姿勢も、協調性を持った人材の特徴です。こういった積極的な姿勢を持っているかどうかも、知ることができると良いでしょう。

ストレートな質問方法では協調性を見抜くことは難しい

協調性の重要度に関する認識は人それぞれ差があるものですが、協調性がいらないと思っている求職者はいないでしょう

。協調性はありますか？協調性だ大事だと思いますか？というような、ストレートな質問をしても、本質を見抜くことはできません。

求職者が協調性をどのように理解し、企業の中でどのように活かしていきたいかを知るためには、質問方法には工夫が必要です。また、どのような意図を持って求職者に質問をしてるのか、面接官も理解を深めて置かなければ、求職者の資質を見抜くことはできません。

短時間で資質を見抜くのには質問技術が求められる

採用面接に与えられている時間は、長くても一時間程度です。この短時間の間に求職者の資質を見極め、判断することは簡単なことではありません。

特に協調性は、時と場合または相手によって基準が変化することがあります。企業の一員としてどういった人材を迎えたいか、どのような人材と共に働きたいかを明確にしたうえで、質問をする必要があるでしょう。

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