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(みるふぃーゆ)
フランス語表記は「millefeuille」。「ミルフィーユ」とは、何層かのパイ生地の間にクリームを挟んだ、フランス発祥のお菓子です。日本ではミルフィーユとして知られていますが、正確にはミルフイユと言います。フランス語でミル「mille」は「千」、フイユ「feuille」は「葉」を意味しており「千枚の葉」という意味を持ちます。
ミルフイユのパイ生地はフイユタージュと呼び、四角く広げた小麦粉生地にバターをのせ、何回も折りたたんで作ります。この折りたたむ行程を重ねることで層が増し、ミルフィーユ独特のパリパリとした食感になっていきます。
ミルフィーユの歴史には諸説ありますが、真偽のほどはわかっていません。アラブのお菓子「パータ・フィロ」(小麦粉、牛乳、卵、溶かしバター、砂糖、食塩を混ぜた薄い紙状の生地で、何かを包んで蒸したり、油で揚げたりする)が、7~8世紀頃にフランスに伝わったことが始まりという説や、17世紀にこの名前の菓子職人が考案したという説などがあります。17世紀初頭は生地の間に挟むものはジャムなどが主流でした。カスタードクリームも、現代のものとは異なる作り方だったようです。
今日に至るまで職人の手により、さまざまな改良が加えられ、現在の形に進化したミルフィーユ。日本に伝わったのは、幕末から明治時代にかけての頃だったと伝えられています。
ミルフィーユの種類には、いちごを挟んだ「ナポレオン」と呼ばれるものや、糖衣掛けした「ミルフィーユグラッセ」など、いろいろな種類があります。また、生地の間に挟むものも、カスタードクリームだけでなく、生クリームやバタークリーム、コンポートやジャムなど、さまざまにアレンジできます。ホテルのレストランでもパティシエの手により、工夫が凝らされたミルフィーユを提供し、お客様を楽しませています。
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