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(ぶらんしーる)
「ブランシール(blanchir)」は、フランス料理において下ごしらえをする際に行う手順のことを指しますが、お菓子作りと料理では意味が全く異なります。お菓子作りでは卵やバターに空気を含ませながらかき混ぜる、料理では茹でる・アクを抜く・茹でてさらすことを意味しています。
たとえば、お菓子作りのブランシールは「卵白からメレンゲを仕上げる」「常温のバターを白っぽくなるまでかき混ぜる」「卵黄に砂糖を加えて白っぽくなるまでかき混ぜる」、料理のブランシールは「肉や野菜のアクや臭みを消す」「火を通りやすくするために材料を事前に下茹でする」という手順を表しています。
料理で使われるブランシールは、よくフランス料理で火入れを意味する「ポシェ」と比較されますが、意味は全く異なります。ポシェは沸騰した水やだし汁のなかに食材を入れて中までじっくり火を通すこと。対してブランシールは、肉などの表面が白く変わるくらいまで火を通すことなので、中まで火を通す必要はありません。
お菓子作りや料理のジャンルに関わらず、ブランシールはあくまでも次の工程のための下処理です。ブランシールだけで調理は終わらないということだけは理解しておきましょう。
ただし、調理のなかで使うブランシールの意味は幅広いので、お菓子や料理ごとにどのようなブランシールが必要なのかを頭に入れておかなければなりません。ブランシールを行うには調理に対して相応の知識が求められています。
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