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(がすぱちょ)
ガスパチョはスペインを代表する料理のひとつ。完熟したトマト・ニンニク・パンをすりつぶし、塩とビネガー、そしてオリーブオイルで味付けをした冷たいスープです。
かつてこの料理は、夏の暑さが厳しいスペインにおいて、農作業中の水分と栄養を補給するためのものでした。さらに歴史をさかのぼると、ローマ軍団が水筒に入れて持ち込んだ「ポスカ(水・ビネガー・塩と刻んだハーブで作る)」が起源だと考えられています。
ラテン語で「かけら、断片」を意味する「カスパ(caspa)やヘブライ語で「ばらばらにちぎる」という意味の「ガザス(gazaz)」であるなど名前の由来は諸説あり、明確にはなっていません。
現代ではトマトをベースにした「赤いガスパチョ」が主流ですが、トマトがヨーロッパにやってきた大航海時代より前は、「白いガスパチョ」が食べられていました。
ガスパチョの作り方は非常に簡単。刻んだ完熟トマトとちぎったパンを混ぜ合わせて時間を置き、パンにトマトの果汁をしみこませます。それにニンニク・塩・ビネガーを加えてミキサーなどでペースト状にし、冷蔵庫でキリっと冷やせばできあがり。オリーブオイルを垂らしていただきます。
材料を角切り切りにする作り方や、昔ながらのすりこぎで作る方法、アボカドやアスパラガスを使った「緑のガスパチョ」などもあります。家庭やお店によって異なるレシピがあるガスパチョ。シンプルながらも奥が深い料理なのです。
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