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(ぽしぇ)
「ポシェ(pocher)」とは、沸騰寸前の水やだし汁などで食材を茹でる調理方法です。水や塩水、ブイヨン、フォン、ワインなどで食材を低温でゆっくり煮込み、素材の味を引き立てます。沸騰する前だけでなく、沸騰させたあとに冷やした状態の液体も使いますが、ポシェでは決して液体を沸騰させてはいけないことを頭に入れておきましょう。
フランス語でポシェは「茹でる」という意味があります。しかし、ただ茹でるのではなく低温でゆっくり煮込むことがポシェの特徴です。フランス料理ではよく使われる加熱方法で、低温調理やコンフィなどもポシェの一種と捉えられています。日本料理での「ポシェ」を挙げると、煮物が最も近いかもしれません。
ポシェで食材を煮込むと素材のだし汁が出ます。これを利用することで素材の味をより引き立てられるので、だし汁などをそのまま煮詰めてソースにするなど、調理の仕上げまで行う場合も多いそうです。また、ポシェは食材のアク取りや、塩抜きにも効果があります。
ポシェの鉄則は水やだし汁などの表面が少し波打つほどの火加減にし、その中に食材を入れて時間をかけてゆっくりと加熱することです。少量の水分で蒸し煮する「ブレゼ」や、食材の水分だけで蒸す「エチュベ」とは異なるので、フランス料理における「茹でる」「煮る」の細かいニュアンスを理解しておくことはとても大切です。
食材によってだし汁などを使い分けるので、奥深い味を引き立てるには最高の調理法と言えるでしょう。
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