パテ

フランス料理「パテ（pate）」は、パテ・ド・カンパーニュ（＝田舎風のパテ）とも呼ばれています。

フランスの伝統料理の一つであり、もとは保存食として食べられていました。フランスの家庭でよく作られ、各家庭で具材や味付けなどが異なるそうです。ホテルやレストランでも、その店独自のこだわりが発揮される一品として知られています。

使う食材と作り方はとてもシンプルです。ペースト状にした牛肉や豚肉、とり肉、ジビエ肉などに酒を加え、生地を型に詰めてオーブンで蒸し焼きにします。冷蔵庫で冷まし、できあがったものを薄く切ればパテの完成です。

パイ生地でペーストをオーブンで包み焼いたものもパテと言います。本来は細かくした肉や野菜をパイ生地で包み、オーブンで焼いたものをパテと呼びました。しかし、近年ではパイで包まないペースト状のものが一般的となっています。

パテとよく間違われるのが、豚肉などをペースト状にした「リエット」です。パテとリエットの大きな違いは調理方法にあります。リエットは “煮る” のに対し、パテはオーブンで “焼く” 方法をとっているので、見た目には違いが分かりづらいかもしれません。

パテはコース料理によく出され、ワインや食前酒と一緒に楽しめるように「前菜（オードブル）」として提供されています。シンプルな料理なので、食材の良さを存分に味わえる料理と言えるでしょう。