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(かすたーど)
カスタード(castard)は、日本語で洋菓子の中に入っている卵を使ったクリームの事です。一般的にはシュークリームなどに入っています。
パティシエの業界では、日本語の「カスタード」とは言わず、フランス語で「クレーム・パティシエール(creme patissiere)」と言います。直訳すると「菓子屋のクリーム」という意味で、「クレーム(creme)」単体ではクリームという意味です。
材料は、卵黄や砂糖、牛乳、小麦粉、店によってコンスターチやバニラビーンズが入る場合があります。作り方は、牛乳にバニラビーンズのさやを割った状態で入れ、鍋で人肌程度に温めます。この時、牛乳を温めるのは殺菌するためと、バニラビーンズの香りを移すためです。温めてる間に、卵黄と砂糖をホイッパー(泡立て器)でブランシール(空気を含ませ白っぽくなるまで混ぜること)して、粉類をふるいにかけておきます。ブランシールできたら、温めた牛乳を卵のほうに少しずつ混ぜ入れます。この時、一気に牛乳を入れてしまうと卵が固まって失敗の原因になってしまいます。また、しっかり混ぜた後に次の牛乳をいれないと分離して、固い部分と柔らかい部分ができてしまいます。しっかり混ざったら銅鍋に移し、強火でとろみが出るまで焦げないように手早く混ぜます。普通の鍋でもできますが、底が丸みを帯びている鍋出ないと角にホイッパーが届かず焦げてしまいます。銅鍋にすることで全体に熱が行き届くため、むらなく作ることができます。とろみがついたらふるった粉をいれ、好みの固さまで火にかけます。火を止めた後も、余熱がとれるまで混ぜ続けます。その後、平たい器に移し空気に触れないように上からラップをして冷蔵庫で冷し完成です。バニラビーンズのさやは煮込む時も、器に移すときも入れっぱなしにしておくことで、卵の臭みを取り甘い香りを付けてくれます。使う時は、冷蔵庫から出したてのものだとプリンのように固まってしまっているため、ボールなどの器に移しホイッパーで混ぜて柔らかくして使います。
お店やコンビニに売っているシュークリームに「ホイップクリーム入り」と書いてあるものがあります。ですが、中を割るとホイップクリームが入っていないときがあります。あれはカスタードクリームの中に、ホイップクリームが混ざっている状態なので入っていないわけではありません。このようにカスタードクリームの中にシャンティー(泡立てた生クリーム)を加えたものを「クレーム・ディプロマット(creme diplomete)」といいます。また、香り付けに洋酒を入れるお店もあります。お菓子作りの基本ともいえる「カスタード」は、そのお店を表すと言っても過言ではありません。
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