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(ぶれぜ)
「ブレゼ(braiser)」とはフランス料理に用いられる調理方法の一つです。肉や魚、野菜などの食材を密閉できる容器に入れ、少量の水やだし汁、ワインなどを加えてオーブンで蒸し煮にします。
日本で言う、水分を加えずに素材の水分だけを使って火を通す「蒸し煮」とは異なり、ブレゼは「蒸しながら煮る」という調理方法です。これは19世紀に確立した調理法で、フランスでは水分のことを「ブレザージュ」と言うことから「ブレゼ」という呼び名が来ているようです。
ブレゼの最大のポイントは食材に風味を付け、やわらかくすることです。たとえば、肉を「茹でる」「煮る」だけで調理すると硬くなりやすくなってしまいますが、ブレゼを用いれば、やわらかくてジューシーな肉が仕上がります。実際、ブレゼにはコラーゲン質の多い豚肉や牛バラ肉、鶏肉などが使われることが多く、肉をやわらかくし身のパサつきを無くす効果があるのです。
ところが、ブレゼは「難しい調理方法」とも言われています。その理由は、途中で蓋を開けられないので完成するまで中の様子を確認できないということです。フランス料理のシェフたちは難易度の高いブレゼという調理法をものにするために、幾度の失敗を重ねながら腕に磨きをかけるのだとか。
ブレゼは食材をやわらかくするだけでなく、素材本来の味を引き出す調理法としても欠かせない調理法なのです。
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