ブイヨン

(ぶいよん)

フランス料理の味を決めるだしは、大きく分けて2種類あります。そのうちの一つが「ブイヨン(bouillon)」です。ちなみに、もう一つのだしは「フォン」と言い、フレンチソースの基本素材として使われています。

一方、肉や香味野菜を煮込んで作られるブイヨンは、スープなどに使われることが多いだし汁です。鶏ガラに多めの水、人参、玉ねぎ、セロリ、ブーケガルニ(パセリ、ローリエ、タイムなどのハーブ類をタコ紐で結んだもの)、胡椒をいれ2時間から一日かけて煮込めばブイヨンの完成です。

ブイヨンはコンソメスープとよく比較されますが、この2つは全くの別物です。ブイヨンはだし汁として使われますが、コンソメスープはブイヨンをベースに野菜や肉などを加えて作られる完成されたスープなのです。

また、ブイヨンにも種類があります。鶏肉を使う基本的なブイヨンを「ブイヨン・ド・ヴォライユ」、牛肉で作られたものを「ブイヨン・ド・ブフ」と呼び、合わせる食材によって使い分けられています。たとえば、癖の少ない「ブイヨン・ド・ヴォライユ」はどんな料理にも合わせやすく、「ブイヨン・ド・ブフ」はコンソメスープやシチューなどに相性の良いスープです。

シンプルながら奥が深いブイヨンは、料理の味の決め手となる重要な材料です。大量の材料と膨大な時間を費やし煮だすブイヨンは、まさにフランス料理の基礎と言って良いかもしれません。

使用例


・ブイヨンの効いたスープ。

・自家製のブイヨン。
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