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(ふぉあぐら)
「フォアグラ(foie gras)」はガチョウやカモなどの脂肪肝です。キャビアやトリュフとともに「世界三大珍味」の一つに数えられる高級食材でもあります。
フランス語で「太った肝臓(Foie=肝臓/Gras=脂肪)」を意味しており、程よいやわらかさや、なめらかな舌触りは濃厚な味わいを生み出しています。何にも代えがたいそのおいしさで人々の心を掴むフォアグラは、フランス料理には欠かせない食材です。
フォアグラの調理方法はさまざまです。元の形をある程度残してソテーやポワレ、グリルといった手法で焼いて調理する方法のほか、テリーヌやパテ、ムースなどのように肝臓の形を残さずにすりつぶして調理する場合があります。
フォアグラの歴史は古く、古代エジプトまで遡ります。古代エジプト人が野性のガチョウからとれる肝臓のおいしさを知り、その後、ガチョウやカモの肥育が始まりました。やがてフォアグラの調理法が肥育方法とともにヨーロッパへと伝わりフランス料理に取り入れられるようになったのです。
しかし、現代ではその肥育方法が物議をかもしています。フォアグラはガチョウやカモに必要以上のエサを与えることで(=強制給餌/ガヴァージュ)人工的に脂肪肝が作られますが、動物愛護の観点から「育て方が残酷だ」と非難の対象にもなっているのです。一部地域ではフォアグラの生産・流通・消費を禁止する法律をつくった国もあるようです。
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