リテール「retail」とは、個人の消費者に向けた「小売」のことを指します。旅行業界において、旅行者向けに商品を販売する旅行会社のことを「リテーラー」と言います。リテーラーは、パッケージ商品の販売や宿泊券、航空券など、旅行手続きに関する代理業務を行います。大手の代理店では、個人向け業務は店舗、法人向け業務は専門部署や別会社、などと分担している場合が多いです。

個人に対して行う営業活動のことを「リテール営業」と言います。個人向けの営業でありながら、業界によっては小口顧客に対する営業を意味することがあり、必ずしも個人の消費者だけが対象になるとは限りません。リテール営業というと、小売業界の営業職を指すイメージですが、実際には小売業界以外でも活躍する職種です。リテール営業が活躍する主な業界には、金融、アパレル、不動産などが挙げられます。

また、メーカーや卸売業者が、小売店に対して経営的な支援をすることを「リテールサポート」と呼びます。情報の提供や販促活動、経営的なアドバイスなどの支援活動を通して、小売店の売上げを向上させ、自社の業績につなげることが目的です。「小売」を指すリテールの対義語は、「卸売」を意味する「ホールセール」です。ホールセールは、大口顧客を対象に、資産の調達や運用の両面からサービスを提供します。