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(すろーぷ)
スロープ「slope」は「傾斜、勾配」の意味で、建物のアプローチ部分に設けられた緩やかな傾斜の通路を指します。スロープは、段差がないため、高齢者や障がいのある方に優しく、重い荷物を運ぶ際にも役立ちます。バリアフリーへの意識が進むにつれ、人や自転車、車椅子を利用する人などが通りやすいように設計された通路部分を入り口付近に併設するケースが増えてきました。
また、ビルやホテルなど、不特定多数の人が利用する公共施設では、ハートビル法により、スロープの設置を義務付けています。ハートビル法は、高齢者や障がいのある人が利用しやすい建築を促進する法律です。
高齢化が進む日本では、訪日外国人旅行客の増加などにより、すべての人が安心して旅ができる環境整備が求められています。そのため、旅館やホテルなどの宿泊施設においても、バリアフリーの対応が重要になります。宿泊施設がバリアフリーに対応することは、顧客満足度の向上だけではなく、「旅行に行きたいけれど行けない」という人を顧客として取り込むことにも繋がります。
また、他の施設との差別化を図ることができ、リピーター客の獲得や口コミによる誘客も期待できます。最近では、バリアフリー対応の有無を、検索項目に設定している宿泊施設検索サイトも珍しくなく、観光ガイドブックにもバリアフリー対応は重要な情報として掲載されているようです。高齢者や障がいのある人の中には、旅行に行きたいと思いながらも、設備やサービスが不足していると感じて旅行をためらってしまう人もいます。バリアフリーへの対応は、旅行への不安を軽減する大切な要素であると言えます。
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