2019.12.26

地方創生は人口減少を止められるのか？

人口減少は日本の大きな課題の1つです。求人の数に対して人材が不足しているだけでなく、地域創生に必要な地域の経済力も急速に失われています。では、地域創生が総合的な地域の活性化を担うものであれば、人口の減少を防ぐことはできないのでしょうか。ここでは、人口減少か何故起こるのか、地域創生で人口減少を防ぐことのできた事例などについて詳しくみていきましょう。

人口減少と地方創生の関連性

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日本全体でみても人口は減少していくことがわかっています。少子高齢化が進ほど子供が生まれにくく、経済を担うことのできる人材が時と共に減少することも政府のデータから推察できるでしょう。

そのうえで、地方ではいち早く人口減少が始まっており、一度離れた人材を地方に呼び戻すことに成功している自治体も非常に少ないのが現状です。

地方創生と人口減少に関連性があるといわれるのは、

・人材が地方の経済力を支える存在であること
・東京への転出・転入超過が止まらない

などの事柄が関係しています。

人材が東京に移動するのは、地方で働ける場所が少なく、都市部の企業と同等の規模を持つ企業もほぼありません。そのため、若い世代は「仕事のある場所に移住してでも仕事を獲得する」ことが必要な事態になっているといえるでしょう。しかし、人材が集中しやすい東京であっても、人口の減少が始まりつつあります。

そのため、政府としても地方創生に力を入れることで人材の流出を防ぎ、都市に集中していた企業の根幹の機能を地方に分散することを目標としています。

地方創生は簡潔にいえば、地域の活性化につながる事業や施策を策定し、

・自治体としての消滅を防ぐ
・経済力を取り戻し、新しい形の働き方を人々に提供する

ことが目的です。

そのため、地方創生が関係する事業や事柄は非常に広く、地方創生担当者の採用、特産品を活かした新しい流通・販売経路、商品の工程の変化なども地方創生の一環です。

参照:総務省　「地方創生に関する現状について」

人口減少の現状

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地方における人口減少は、感情論ではなく、都市と比較して条件に優れた労働が非常に少ないといえます。これは、賃金ではなく、人々の意向を満たせる仕事が地方には存在しないというものです。

例えば、地方においては、官民一体で雇用を創出するという動きは少なく、働くことに対する満足感を上げられていません。

政府の掲げる目標に対して、すでにその対応策に追いつくことができない自治体も多いといえます。

・移住の支援
・就業支援
・町としての魅力の発信

など対応しなければならない点は少なくありません。

しかし、東京も含めたうえで具体的な対策を行い、経済を活性化させ、人口を増加させ続けている自治体は非常に少ないのが現状です。ちなみに、各市町村は政府の「まち・ひと・しごと創生総合戦略」を受けて、独自の強みを活かした街づくりを行っています。

新しい働き方であるフリーランスやリモートワーク、テレワークなどを自治体として受け入れ、支援するといった新しい取組もあるものの、根本的な解決に至るには時間を要するのが実状だといえるでしょう。

人口減少は地方創生で止められるのか

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地方創生は、総合的な街づくりを行い、経済力や活気のある町を取り戻すことが目的の1つです。実際に、地方自治体によっては、他の都市と連携を取りながら改革を進めている場所も多く、企業と大学などの関係性に至ってもより相互協力が行える体制に変わりつつあります。

例えば、企業と大学が結びつくことによって大学のノウハウが企業へ、場合によってはその逆といった連携も不可能ではなくなりました。また、地方創生は、他の自治体から人材を呼び寄せることが目的ではありません。あくまで、自治体の力を向上させ、観光客やそこに住む人々に対して魅力のある町をつくりあげることが目的です。

人口減少の原因は、地方の機能性の不足が原因です。しかし、その根幹の部分は地方自治体だけの責任ではなく、国としての方針や支援の失敗が考えられます。そのうえで、今後は地方創生によって、自治体が抱える問題に様々な方向から改善していく必要があるといえるでしょう。

地方創生の人口減少に対するアプローチ例

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ここでは、いくつか地方創生が人口減少の対策として成功したものを紹介していきます。

1.雄大な自然×ネットワーク

自然とIT技術は、一見して相反する組み合わせであるものの、地方創生においては成功しています。ネットワーク環境の整備は、町全体の取組みであったものの、他の自治体と同じ悩みを抱えていました。しかし、結果として日本中でも珍しい取組みにIT企業が着目。このケースでは、サテライトオフィスの設置が進むと共に人口も増加しています。