ホテルが生き残りのためにやるべきこととは?厳しい状況を乗り切ろう!

新型コロナウイルスの流行によって、世の中は大きく変わりました。さまざまな業界が打撃を受けていますが、特に厳しい状況に立たされているのはホテル業界ではないでしょうか。新型コロナウイルスの影響でホテル業界にどのような変化があったのか、コロナ禍の中を生き残るにはどのような対策が必要なのかを見ていきましょう。

目次

    ホテルの生き残りには何が必要か

    入稿関係

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    新型コロナウイルスの流行が始まる前、日本の観光業がどのような様子だったかを思い出してみましょう。観光立国の推進や東京オリンピックの誘致成功などによって、大いに賑わっていましたよね。

     

    国内外から観光客が押し寄せ、オーバーツーリズムやホテル不足といった問題も起きていました。観光地や都市部のホテルでは、普通に営業しているだけでお客様が来てくれる状況だったかもしれません。

     

    しかし、新型コロナウイルスの流行が始まって以来、遠出や宿泊を伴う旅行が避けられるようになり、宿泊業界は窮地に追い込まれています。また、流行前は東京オリンピックで大勢のインバウンド客が訪れることが想定され、新しいホテルが続々とオープンしましたよね。

     

    この供給過多の状況で、ホテル経営を持続するにはどうするべきなのでしょうか。ホテルの生き残りに必要な要素を考えていきましょう。

    ホテルを取り巻く状況の変化

    新型コロナウイルスの流行によって、ホテル業界はどのように変化したのでしょうか。2019年の12月に中国で第1例目の感染者が報告され、日本においては2020年1月に最初の感染者が見つかっています。

     

    2007年1月1日から観光立国推進法が施行されているわが国では、インバウンド客に対する接遇の向上や観光資源の開発、観光旅行客の安全や利便性を高める取り組みがされてきました。

     

    ホテルの現場では多言語対応やキャッシュレス決済の導入が進めるなど、あらゆるお客様のニーズに応える工夫が施され、その結果2007年には約835万人だったインバウンド客が、2018年には約3000万人にまで増加。中国からのインバウンド客による爆買いブームなどもあり、観光業・宿泊業は大いに賑わいを見せていました。

     

    しかし、新型コロナウイルスの世界的な流行が本格化した2020年は各国で出国・入国の制限が設けられたこともあり、インバウンド客数は約411万人にまで落ち込みます。

     

    また、県をまたぐ移動の自粛や緊急事態宣言の発令といったことで国内旅行者も激減。GoToトラベルキャンペーンなどで一時的な盛り上がりはあったものの、以前の状況とは比べ物にならないほど客足は遠のいています。

     

    休業・廃業に追い込まれたホテルもあり、一時も油断できない状況が続いているのではないでしょうか。

     

    参照:2007年のインバウンド客数について/国土交通省資料

     

    参照:2018年のインバウンド客数について/日本政府観光局資料

     

    参照:2020年のインバウンド客数について/日本政府観光局資料

    ホテルの生き残りの鍵は「差別化」

    観光客の母数が大幅にダウンしている現在、今までどおりの営業を続けていては生き残れないかもしれません。お客様の獲得競争に勝利するには、時代に合ったサービスや独自のおもてなしなど「このホテルを選ぶ理由」を作ることが必要ではないでしょうか。

     

    他社との差別化に力を入れているホテルの取り組み事例を把握し、自ホテルでは何ができるか考えてみましょう。

    ショートステイの提供

    観光・宿泊に対する需要が減少する一方で、リモートワークに使えるスペースやサテライトオフィスの需要は高まっています。

     

    そのため、3時間~8時間程度のショートステイプランを打ち出し、仕事に有効活用してもらおうというホテルが増加中。Wi-Fi環境や空調が整った静かなホテルは、もともと仕事に適した場所ですよね。

     

    デスクワークを設置するなど、ちょっとした工夫で客室をビジネス向きの空間にできる点もポイント。ショートステイ客の専用ラウンジを作り、無料コーヒーを提供しているホテルもあります。

     

    ホテルにおけるリモートワークやショートステイについては、以下の記事もご参照ください。

     

    ホテルのデイユースプランが持つ需要やデイユースプランの事例を見てみよう

     

    ホテルの客室・会議室はサテライトオフィスに適切!増加の背景や取り組み事例を見てみよう

    おこもりサービスの提供

    ソーシャルディスタンスが重要視されている中で、客室露天風呂や貸し切り温泉、部屋食の提供など、人との距離を保って楽しめるサービスに力を入れているホテルもあります。

     

    また、ホテルから一歩も出ず、滞在中にひたすら読書を楽しめるブックホテルなども、今の時期には人気が高まっています。

     

    ホテル・旅館のおこもりサービスについては以下の記事もご参照ください。

     

    3密を避けて温泉を楽しむ「湯ごもり」とは?湯ごもりの事例や旅館にもたらすメリットを解説!

     

    読書がコンセプトのホテルや旅館!ブックホテル・本の宿の強みに迫る!

    通信販売の提供

    宿泊客の呼び込みが厳しい分、通信販売で利益を出そうという試みがあります。ある温泉宿では、温泉の湯をポリタンクに詰め、浴衣とセットで販売しているのだそう。自宅で温泉気分を味わえるというユニークな取り組みで、注目度も上がるのではないでしょうか。

     

    また、美味しい食事が自慢の旅館では、レトルトパウチにした旅館の食事を定期的に届けるというサービスを実施しています。

     

    新型コロナウイルスの収束後に使える宿泊券もセットでお客様からすればお得、旅館としては当面の資金繰りができるという、一石二鳥の取り組みですね。

    生き残りのためには公的な支援も利用しよう

    生き残り

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    ホテルが生き残るためには、サービスの向上や差別化といった、お客様から選ばれるための努力が必要不可欠。しかし、この厳しい時代をそれだけで乗り切ることは難しいかもしれません。

     

    そこでぜひ活用したいのが、公的な支援制度です。コロナ禍の中、宿泊業界を対象とした様々な支援制度があるのです。

     

    例えば国土交通省では、2021年4月にホテル・旅館が検温のためのサーモグラフィーを設置したり、非接触型のチェックインシステムなどを導入したりした場合、最大で500万円を支援すると発表しました。

     

    また、市区町村単位で独自の支援制度が実施されている場合もあります。利用できる制度は利用して、窮地を乗り切りましょう!

     

    参照:国土交通省の支援制度について/観光庁ホームページ

    ホテルの「当たり前」を見直して生き残りを目指そう

    「ホテルとはこういうものである」という今までの常識は、大きく変わりつつあります。

     

    時代の流れを読みながら、「ふつうのホテルではこんなサービスはしない!」という、驚きのあるアイディアが欲しいところですね。公的な支援も利用して、新しい時代のホテルを作っていきましょう。

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