ボーナスをもらって退職はOK?支給後の退職スケジュールや注意点
目次
ボーナスをもらって辞めるのはOK?
退職の際には、さまざまなことを考えてスケジュールを組まなければなりません。ボーナスの受給に関しても、しっかり考えるべきことのひとつです。
夏・冬のボーナスが近い時期の退職であれば「もらって辞めたい!」と思うのが人の子です。しかし、ボーナスをもらって辞めることに後ろめたさを感じたり、「それっていいの?」と心配になったりする人もいるでしょう。
この記事では、ボーナスをもらって辞めることが可能なのか、どのようなスケジュールで動くべきなのかといったことを、詳しく解説していきます。
退職後の後悔を防ぐための参考にしてくださいね!
結論・ボーナスをもらって辞めても問題なし!
結論からお伝えすると、ボーナスをもらって会社を辞めることには、何の問題もありません。「もらい逃げだと思われないかな」「お世話になった職場に対して申し訳ない」といった気持ちが生まれることはあるでしょう。
しかし、ボーナスがそもそもどういうものなのかを理解すれば、後ろめたさを感じずに済むはず。ボーナスの内訳は以下の通りです。
- ・これまで頑張りに応じた報酬
- ・生み出した利益の還元
- ・企業が調整して支払う賃金
- ・これからの期待値
これまでの頑張りや利益の還元といった性質があるため、たとえ辞める場合でもボーナスをもらう権利は十分にあることが分かりますよね。
ただし、ボーナス支給前に退職の意思は見せないほうが良いかもしれません。「これからの期待値」の欠如により、減額されるおそれがあるためです。
ボーナス受給後の退職は、悪いことでもずるいことでもありませんが、退職を伝えるタイミングは工夫したほうが賢明でしょう。
損をしない!ボーナスをもらって退職する場合のスケジュール例
転職活動に掛かる期間は、3~4カ月が平均的と言われています。入社したい時期の3〜4カ月前から始めるとちょうど良いでしょう。
また、転職先には内定をもらってから遅くとも3カ月以内には入社することがマナー。これらをふまえて、ボーナス受給後に退職する際のスケジュール例を、夏・冬のケースに分けて紹介します。
夏(6月~7月支給の場合)
7月にボーナスが支給されるときのスケジュール例を見てみましょう。
6月支給の場合は、下記スケジュールを1カ月分前にずらして考えてもOKです。
4月~5月 | 自己分析・情報収集・応募書類の作成など、転職活動の準備 |
5月 | 求人探し・応募 |
5月下旬~6月 | 5月に応募したものの選考、新たな求人に応募 |
7月(★ボーナス支給) | 内定獲得、上司に退職を伝える |
8月 | 業務の引継ぎ・退職手続き |
9月以降 | 入社 |
冬(12月~1月支給の場合)
1月支給時の転職スケジュール例です。
夏と同じように、12月の場合は1カ月分前にずらしてお考えください。
10月~11月 | 自己分析・情報収集・応募書類の作成など、転職活動の準備 |
11月 | 求人探し・応募 |
11月下旬~12月 | 11月に応募したものの選考、新たな求人に応募 |
1月(★ボーナス支給) | 内定獲得、上司に退職を伝える |
2月 | 業務の引継ぎ・退職手続き |
3月以降 | 入社 |
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ボーナスをもらって退職する際の注意点
ボーナス後に退職する際の注意点を3つ紹介します。注意不足で損することがないように、しっかり確認してくださいね!
必ず就業規則を確認する
退職を決意したときは、必ず就業規則をチェックしてください。
企業には「臨時の賃金(ボーナス)を支給する場合はルールを設けなければならない」という決まりがあります。また、退職に関しても「〇カ月前に退職を申し出ること」などという規則が設けられているはずです。
この企業が定めたルール、つまり就業規則にしたがって進めないと、ボーナス支給時や退職時にトラブルを起こしてしまうかもしれません。
- ・ボーナスの支給対象がいつまで在籍している社員なのか
- ・退職の意思をいつまでに伝えれば良いのか
ボーナス受給後に円満に退職するためにも、上記2点についてきちんと確認しましょう。
ボーナスへのこだわりすぎに注意する
ボーナスにこだわりすぎると、優れた求人を逃してしまうおそれがあります。
タイミングによっては、転職先でのボーナス査定期間中の在籍期間が短くなり、転職先でもらえるボーナスの額が少なくなる場合も。
あくまでも、ボーナスは退職時期を決める判断材料の1つとして考えてくださいね。
あからさまなタイミングで退職を伝えない
しっかりとボーナスを受け取るためには、振り込みを確認してから退職を申し出るべきです。
しかし、あからさまなタイミングでの申し出は控えましょう。
ボーナス振り込み直後に退職を申し出ることは違法ではありませんが、あまり印象が良いとは言えません。支給されてから2、3週間後を目安に伝えたほうが、円満に退職できるはずです。
ボーナスをもらって辞める人が知っておくべき決まりごと3選
ボーナスをもらってから辞めることは、これまで職場に貢献してきた人の権利。しかし、リテラシーの低い企業では、退職者への嫌がらせなどで支給すべき金額を支給しないということもあり得ます。
ここでは、退職時のボーナスに関する決まりごとを紹介します。おかしなことがあった場合は、労働基準監督署などに相談してくださいね。
受給したボーナスを返還する義務はない
ボーナスを受給した後に退職の意思を告げることで「それならボーナスを返してもらう」などと言われるかもしれません。しかし、返還する義務はないことをしっかり覚えておきましょう。
労働基準法第16条において、労働予定の不履行に関する違約金や、損害賠償の予定を契約で定めることは禁止されています(賠償予定の禁止)。労働契約や就業規則などでボーナスの返還が定められていたとしても、それは無効。
従業員が任意で返還することは認められていますが、強要できることではありません。自ら返還する意思がないのに「返しなさい」と言われた場合は、断固拒否しましょう!
不当に支給しないことは違法
前述のとおり、ボーナスの支給額には「これからの期待値」が含まれています。ボーナス支給日以前に退職を申し出た場合「これからの期待値」の分が減額されるのは正当なこと。
しかし、これまでの頑張りや生み出した利益、調整のために支払うべき金額までを「辞めるから」という理由で減額することは認められません。
退職時のボーナス減額について、社内規定に記されている場合もありますが、法に則った規定なのかを確認してくださいね。
年俸制の場合
ボーナスの支給対象は通常、支給日に在籍している従業員です。しかし、年俸制の場合はルールが異なるので要注意。年俸制は1年の収入が先に決定しており、それを分割して支給するという方式です。
ボーナスについては毎月の給与に上乗せして分割で支給されることもあれば、支給日が決まっていることも。しっかり認識しておきたいのは、いずれの場合も年俸制であればボーナスは在籍期間に応じて支給されるということです。
辞めるからといってうやむやにせず、きちんと確認してくださいね。
ボーナスをもらって円満退職しよう!
ボーナスをもらった後、円満退職するにはタイミングをつかむことが重要です。今回の記事を参考に、転職活動の開始時期や入社時期などをきちんと計画した上で進めてくださいね。
また、どのように動けば良いか分からなくなったときは、エージェントに相談してみましょう。転職を検討中で、ホテル業界の仕事に興味がある方は、「おもてなしHR」が力になります!